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コラム

ソーシャルメディア活用先進企業に聞く

【ソーシャルメディア活用(3)ローソン】「入り口はソーシャルメディア、出口は店舗でポイント会員へ」

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白井明子氏

「あきこちゃん」のアカウントで知られ、ソーシャルメディアを顧客接点として積極的に活用しているローソンは、「第二回ソーシャルメディア活用企業調査」(アジャイルメディア・ネットワーク=AMN調べ)でランキング3位に選ばれました。同社のソーシャルメディア活用について、CVSグループ広告販促企画部の白井明子さんにお話を伺いました。

「あきこちゃん」のキャラクター設定を社内で共有

――ソーシャルメディアを始めた経緯を教えてください。

白井 ツイッターを始めたのは2010年4月のことです。社長の新浪からツイッターに取り組むよう指示を受けており、そこから2カ月かけて「@ローソンクルー♪あきこちゃん」というアカウントを開設しました。

ツイッターを始めたばかりの頃は、恥ずかしながら何も分からないままやっていましたね。何をするにもまず知識がなかったので、セミナーに参加するなどして、周りと相談しながら体制を整えていきました。

当初はツイッターのアイコンとしてローソンのロゴを起用しようと考えていましたが、ロゴよりキャラクターの方が親和性をもって受け入れられるのではと思い、「ローソンクルー♪あきこちゃん」という設定で始めました。

――あきこちゃんに対してのお客さまの反応はいかがでしたか。また、運営していく上で注意していることはありますか。

白井 お客さまとの親和性を強く感じられたことが大きかったですね。つぶやきの中に共感できるワードがあれば、お客さまはあきこちゃんを人格として見なしていただけるようです。また、ソーシャルメディアでは友達のお勧めだと受け入れられやすいので、あきこちゃんからのつぶやきを友達のお勧めのように思っていただいて、実際の購買にもつながっていると感じています。

運営面ではキャラクターがブレないように気をつけています。よく企業のツイッター担当者を「中の人」と読んだりしますが、もし「中の人」が異動になってしまった場合は大変ですよね。私自身もいつまでもソーシャルメディアの担当をやっているとは限らないので、キャラクターの設定をみんなで共有することで、情報発信を継続的にできる体制をつくっています。

その一つとして、フェイスブック内に掲載している4コマ漫画を冊子にして社内で共有しています。引き継ぎや新人が来た時に4コマを読んでもらうことで、あきこちゃんの設定や発言の内容がわかるので、論理矛盾を起こさないようにしています。

フェイスブックは30代サラリーマン、mixiは19歳女子

――様々なソーシャルメディアに対して積極的に活動されていますが、それぞれで使い分けをしていますか。

白井 基本的には全てのつぶやきをツイッターから発信しています。その中で、フェイスブックとの相性が良さそうで、ご好評いただけそうなものを頻度を減らしてフェイスブックでも展開しています。モバゲー、GREE、mixiでは、それぞれつぶやく内容が異なります。たとえば「けいおん!」に関してはモバゲーやmixiの方が好評であることが多いので、それぞれのソーシャルメディアが持っている特徴と照らし合わせながら、一番反応がいい情報を発信しています。

――それぞれのソーシャルメディアが持つ特徴とは具体的にどのようなものがありますか。

白井 フェイスブックは都内で働いている30代サラリーマンをターゲットに想定していますので、おいしい商品などの反応は凄く良いのですが、逆にコアなものへの反応は薄くなりますね。一方でmixiは19歳の女の子をターゲットに想定しています。反応が良いのはデザートなどの話題ですね。モバゲーやGREEはなかなか難しいですが、意外と地方に住んでいる主婦が多いという印象がありますね。

――運営する数が多いともちろん負荷も大きくなると思いますが、何か工夫されていることはありますか。

白井 負荷分散を意識して行っています。メールマガジンとWebの運用担当者3人が、何時に何をするのかを決めてルーチン化し、それに沿って担当者が様々な部署からメールマガジンやあきこちゃんの原稿を集めています。

リアルタイムで投稿するというのではなく、毎週火曜日に17媒体の投稿スケジュールを組んで、それを「HootSuite」「Involver」に全部設定し、手動のものは別途行っています。 (次ページへ続く