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多様性が高く、女性が出世できる会社トップ25発表

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BEST25発表

『ワーキング・マザー・マガジン』は、ベスト・マルチカルチャー・ウーマン賞2012を発表した。今年は調査とランキングを初めてから10年目。


セレブママのサイト

ワーキング・マザー・マガジンのウェブサイトには、働くママのための、家庭や仕事に関する様々な情報が満載。女優やシンガーなど、セレブたちの仕事と母親としての役割、子どもとの関係などに関するインタビューも充実した内容となっている。

『ワーキング・マザー・マガジン』は、ベスト・マルチカルチャー・ウーマン賞2012を発表した。今年のトップは全米第2位の個人向け保険会社、オールステイト(Allstate)。同社は、1931年設立、本社はイリノイ州ノースブルックにあり、自動車保険・生命保険・住宅所有者保険などを販売する。受賞の基準は、多様な文化的背景をもつ女性を持続的に雇用し昇進させているか否か。今回の受賞により、オールステイトは9年連続でベスト25社にランクインしたことになる。

ベスト・マルチカルチャー・ウーマン賞は今年で10年めを迎える。女性が肌の色や文化的背景によって、雇用や昇進の機会において差別されることがないように企業や社会に対して働きかけることを狙いとして始まった。

2012年の上位25社
オールステイト保険(Allstate Insurance)
アメリカン・エクスプレス(American Express)
アクサ(AXA Equitable)
シーエーテクノロジーズ(CA Technologies)
チャブ・グループ(Chubb Group of Insurance Companies)
シスコ(Cisco)
シティ(Citi)
コルゲート・パーモリーブ(Colgate-Palmolive)
デロイト(Deloitte)
フレディ・マック(Freddie Mac)
ゼネラル・ミルズ(General Mills)
ゴールドマンサックス(Goldman Sachs)
IBM
ジェイピーモルガン(JPMorgan Chase)
KPMG
メイシーズ(Macy’s)
ニューヨーク生命保険(New York Life Insurance)
ニューヨークタイムス(The New York Times Company)
ノーザン・トラスト(Northern Trust)
ペプシコ(PepsiCo)
プロクター・アンド・ギャンブル(Procter & Gamble)
プライスウォーターハウスクーパース(PwC)
ステート・ファーム・インシュアランス(State Farm Insurance)
ベライゾン・コミュニケーションズ(Verizon Communications)
ウォルマート(Walmart)

2012年の調査は、会計、消費財、金融サービス、保険、メディア・インターネット・広告、専門職サービス、小売、技術、テレコミュニケーションの9種類の産業分野における250万人を雇用する企業が参加して行われた。

トップのオールステイトでは社員同士のネットワークとキャリアアップ支援が充実

トップのオールステイトでは8つの従業員ネットワークを提供し、従業員間のコーチングやキャリアアップ支援プログラムを提供している。プログラムは、職場での様々な課題を乗り越えるため、あらゆる支援を用意している。近年ではアフリカ系アメリカ人やラテン系の専門職のネットワークを築き、またそのネットワークが持続するような一連の取組みを行っている。

副社長のマイケル・エスコバーは「オールステイトは私たちの業界が直面する多様性という課題と向き合います」と述べている。「全従業員は私たちが暮らすコミュニティの鏡です。私たちの会社が成功していれば、より多くの従業員が報酬を受け、お客様もよりよいサービスを受けられるのです」(マイケル・エスコバー談)

取締役の女性のためには、いくつかの新しいメンターやリーダーシップのためのイニシアティブが進行している。オールステイトでは10分の1の白人以外の女性がマネジメントの役割を担っており、役職手当を得ている。また、同社は90%の従業員にフレキシブルな勤務体系を適用している。

トップ25社でも取締役は白人男性が7割

上位25社の従業員に占める女性の割合は55%。うち、白人が34%、それ以外が21%となっている。男性45%のうち、白人は30%、それ以外は15%となっている。しかし、一般社員からマネージャー、シニアマネージャー、取締役と職域が上がるにつれて白人の男性の占める割合が増え、白人以外の女性の割合が減っていく。たとえば、取締役における白人男性の割合は69%。白人以外の女性は3%となっている。

ベスト・マルチカルチャー・ウーマン賞1
ベスト・マルチカルチャー・ウーマン賞2

2012年の調査のサマリーはこちらからダウンロードできる。

この統計は、調査に参加しているトップ25社の数字なので、一般の企業ではもっと差が大きいと予想される。もし、日本で同様の調査を行ったら、多様性は比べ物にならないくらい低くなるだろう。調査自体、ナンセンスと思われかねない。

しかし、国内だけでビジネスが完結する時代は終わった。グローバル市場でビジネスを展開するなら、従業員の構成において多様性を重視することは、多様な顧客の共感を呼び、ステークホルダーとのつながりを強化することにもつながる。また、優秀な人材を集めるリクルート戦略にもなることは間違いない。

ワーキング・マザー研究所のディレクター、ジェニファー・オウエンは「上位の企業はメンターやネットワーキングのプログラムだけでなく、専門職や採用・リクルートのための大学にもつながりによって、多様な文化的背景をもつ才能ある女性をひきつけることに取組んでいる」という。オールステイトの多様性への取組みはこちらで詳述されている。

『人間会議2012年夏号』
『環境会議』『人間会議』は2000年の創刊以来、「社会貢献クラス」を目指すすべての人に役だつ情報発信を行っています。企業が信頼を得るために欠かせないCSRの本質を環境と哲学の二つの視座からわかりやすくお届けします。企業の経営層、環境・CSR部門、経営企画室をはじめ、環境や哲学・倫理に関わる学識者やNGO・NPOといったさまざまな分野で社会貢献を考える方々のコミュニケーション・プラットフォームとなっています。
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