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ライオン「香りつづくトップplus」発売プロモーションの効果を検証!~販促会議7月号より

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最近、洗濯用洗剤に対して「着ているときまで心地よい香りが長く続いてほしい」という消費者のニーズが高まっている。そうした要望に応えるために開発し、今年1月に発売したのが、ライオンの超コンパクト液体洗剤「香りつづくトップplus」。新聞、店頭、テレビCMと特徴である”香り”を前面に出したプロモーションの成果について検証する。

キャンペーンの目的と実施施策

ターゲットである30~40代の洗剤に香りを重視する主婦層に対して、2012年1月18日の発売時に、登場感の最大化および認知率向上が目的。手法としては、テレビCM、ウェブ展開(ブロガー施策、PR)、新聞、店頭媒体を活用した。

調査期間は発売前2011年11月14日から2012年3月6日まで。新商品のため、比較対象は旧品とした。まず、発売前期間での旧品の購入状況と発売後の新商品の購入状況を比較すると、人数(149.14%)、個数(127.96%)、金額(130.91%)と、すべて伸びている。女性の年代別で見ると70歳以上を除くと、年代が高くなるにつれ購入者数が増加している。

続いて、新規者の取り込みを見ていく。旧品から継続して購入している人と新規購入者では、新規購入の割合は全体で約75%。ここを基準ラインとすると、女性の年代別は、20代以下と50代以上での新規率が高い。ターゲットとしている30代~40代は継続購入者の割合が高いことから、旧品からのロイヤル顧客が多い。

さらに、年代別に購入率(購入者数÷来店者人数×100)、1人当たり購入個数、1回当たり購入個数を見ていくと、購入率の伸びは高く、年代も間口が広がっている。一方、1人当り個数や1回当たり個数はダウンしている。ただ、発売前の期間は年末を含んでおり、まとめ買いが発生していた。また、新製品なので「ためし買い」が発生。ライトユーザーが増加し1人当たり購入個数が低かったとも考えられる。

衣料洗剤全体としては、昨年同時期と比較すると、「香り訴求」のある商品の市場が伸びている。関連商品も増える中、香りをより店頭で実感させて差異化する施策が成果を左右しそうだ。

検証1 人数、個数などすべてが高い伸び率

購入者人数、購入個数、購入金額とも大きく伸びた。女性の年代別では、70歳以上を除くと、年代が高くなるにつれ購入者数が増加している。

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検証2 30〜40代は旧品からのロイヤル客の割合が高い

購入者の中で新規の割合が高かったのが20代以下と50歳以上。30〜40代は旧品からの継続購入の割合が高く、ロイヤル化が図れているようだ。

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検証3 全年代でためし買いによる購入率アップ

購入率はすべての年代でアップした。1人当たり購入個数、1回当たり購入個数は、比較した前期が年末のまとめ買いがあったとこや、新商品のためし買いといったことの影響を受けた。

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調査概要:カスタマー・コミュニケーションズが保有する全国ドラッグストアの顧客ID付POSデータを使用。ドラッグストア350万人のデータから全国の購買を対象に2011年11月14日〜2012年1月8日を前期、1月9日〜3月6日を後期として分析した。来店客のポイントカードなどによって顧客識別を行い、一人ひとりの購買履歴を収集することで、より深い購買分析が可能となる。