現在O2Oと並んで注目を集めているトレンドとして「ソーシャル」が挙げられます。
facebookやtwitterなど、取り組まれている企業様も増えてきています。
SOLOMOとはソーシャル(SOcial)、ローカル(LOcal)、モバイル(MObile)のそれぞれの頭文字2文字を取って名づけられたもので現在ここでお話ししているO2Oはこのローカルとモバイルに特化したマーケティングと言えますが、さらにソーシャルの要素を重視した「SOLOMOマーケティング」という施策が注目を集めています。
これまでお話した通りO2Oは基本的にオンライン→オフラインのトラッキングを重視したマーケティングで、いかにユーザーの行動を「共通キー」に集約し、登録(レジストレーション)から認証(オーセンティケーション)へとスムーズに誘導するかが重要なポイントでした。
SOLOMOはこのO2Oのユーザー個別のトラッキングという点と少々ことなり、ユーザー同士、また店舗とユーザーがより活発なコミュニケーションを行い、ここから店舗へ誘導するという考え方に立脚したマーケティングです。
たとえば、とあるレストランがお得なランチの情報をユーザーに提供する時のことを考えてみましょう。レストランはソーシャルメディアやオンライン広告、メルマガなどでユーザーへ情報を届けることができます。
これまでお話してきたO2Oでは、このような各種メディアでふさわしいターゲットに対しQRコードや独自URLを通じて登録した「共通キー」を発行し、店舗で認証する事によって、ユーザーの行動の動線を設計することができました。
一方、SOLOMOではソーシャルメディアの重要な機能である拡散の効果から「集客の裾野を広げる」という点を重視します。
ソーシャルメディアでは、情報発信者(ここで言うところのレストラン)から発信される「アテンション」型の情報だけではなく、ユーザーが実際にこのレストランで感じた感想、撮影した料理の写真、店内の雰囲気といった「共感」型の情報が発信されます。この様なその場(ローカル)の情報は、モバイル端末を通してfacebook、twitterや、instagramでの写真のポストと共にソーシャルメディアへリアルタイムに拡散していきます。
このような「共感」型の情報がソーシャルメディアとモバイルを通じてリアルタイムに広がっていくことで、興味を持ったユーザーが実際にその場(ローカル)へ足を運び、オンライン情報を介してオフラインへの送客が行われる、これがSOLOMOマーケティングの手法です。
つまり、O2Oが情報発信者からユーザーへと垂直な動線設計が重要であるとすると
SOLOMOはユーザーを通じた横への展開、ファネルの拡大が重要ということができます。
図のように、O2Oではターゲットとなるユーザーを事前に絞り込み、トラッキングすることが重要でしたがSOLOMOでは、ユーザーに対して広く情報を届け、その中から興味を持ったユーザーとどれだけ深くコミュニケーションできるかを重視します。
この広く情報を届けるために重要になるのは、ソーシャルメディア上と、ローカル(店舗)でのコミュニケーションをいかにユーザーとシェアしてもらうかに依拠します。
今ではソーシャルメディア上のコミュニケーションについて様々なテクニックが語られていますが、考え方として一つ重要になるのが「おもてなし」という考え方です。
日々ユーザーと接する中で、ユーザーの事を考え、偶然の出会いを大切に、思いのこもった情報を発信することができればよりシェアされ、ファンになってもらえるようなコミュニケーションとして評価されます。
これは店頭のコミュニケーションと同じく、いかにおもてなしをしっかりと行えるかがターゲットとなるユーザー層の拡大、さらには集客数、購入率、顧客単価などの中間指標の押し上げに繋がります。
さらに言ってしまうと、SOLOMOマーケティングは顧客接点のデザインまでにもつながります。
このデザインはオンライン上のコミュニケーションに限らず、店頭やさらに顧客とフェイスすることのない従業員までがおもてなしの心をもってサービスにあたれるかがカギになってきます。というのも、ユーザーが触れる情報はホームページ、企業アカウント、広告、メディア出演、さらには評価サイトなどからもユーザーに届いていくものです。
このような多岐に渡るチャネルのサービスの積み重ねがソーシャル上での情報の拡散に繋がりローカルからモバイルを通じてコンバージョンへとつながる仕組みが成り立つのです。
このように、SOLOMOとはソーシャルメディアを絡めたオンライン×オフラインのマーケティングを行う際に重要になってくる考え方です。
このO2OとSOLOMOの考え方の根幹の違いを理解し、ユーザーをどちらの視点から行動喚起させるかを考えるとで、ユーザーと適切なコミュニケーションが行えるヒントになることでしょう。
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