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コラム

ビデオコミュニケーションの21世紀〜テレビとネットは交錯せよ!〜

SMAP生会見がきわめてソーシャルテレビ的現象だった件(加えて動画配信どうなのよ)

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【前回記事】「新しい視聴計測で、テレビは「おばさん化スパイラル」から抜け出せるか?」はこちら

たった半日の告知で『スマスマ』視聴率が3倍に

1月18日夜はさすがにあなたも見ましたよね。『SMAP×SMAP』の話です。降って湧いた解散の噂について、生で何か言うらしいと、珍しくまっすぐ帰宅したぜ、って方も多かったでしょう。

この時の会見についてはいろんな憶測といろんな意見が飛び交っていますし、私も強く思うところがあるのですが、それは個人ブログのほうで書くこととして、このコラムとしてはふと気づいたことを書いてみます。

今回の『SMAP×SMAP』は平均視聴率31.2%、瞬間最高では37.2%と近年まれに見る高さだったそうです。1月11日放送の前回は平均で10.2%だったそうですから、約3倍ですね。すごい!

それは当然だよ。だって解散騒動の最中、生で何か発表するというのだから。そう、それはそうです。でもよく考えてください。この放送で特別な発表をすることは、前々から告知されていたわけではありませんよね。確かお昼の12時頃、ニュースがネット上に出ました。「今夜、5人そろって会見へ スマスマで生中継も」そんな見出しの、スポーツ紙のネット版の記事だったようです。

これはYahoo!トピックスにも載ったし、いくつかのニュースサイトに転載されたようです。さらにいまは、他のメディアの記事を元に平気でどんどん別の記事が書かれますから、あちこちでニュースとして伝わったようです。

そのニュースがソーシャルメディア上で拡散され、多くの人が知るに至ったのではないでしょうか。どうやら一部の局のお昼のワイドショーでも放送したようですが、それも含めてバイラルしたわけですね。

私もこの日の13時51分にFacebook上でサンスポの記事を投稿し、「解決は安直じゃね?(^_^;)」とコメントを添えていました。そう、どうやら解散は避けられたらしい、何やら謝罪するらしい、ということまで伝わっていました。

そうやって伝わって31%の視聴率になった。ふだんの10%に20%加わったわけです。よく考えるとすごいことじゃないでしょうか。たった半日の間に、ほぼネット上の拡散だけでテレビ番組の視聴率がこんなに上がったことはなかったのではないか。

私は帰宅すると直ちに妻に「今日のスマスマ見なきゃね!」と言ったら、彼女は「なんで?」と言うのです。知らなかったんですね!彼女は、スマホは持ってますが、LINE一辺倒なのでソーシャル上の拡散が届かなかったのでしょう。皆さんも家族や周りの方に、「スマスマ生会見」をあらかじめ知っていたのか、知ったのはどこだったか、聞いてみると面白いと思いますよ。

私は2012年から「ソーシャルテレビ推進会議」という勉強会を運営しています。この頃、“ソーシャルテレビ”という言葉が登場し、そこに何かあるはずだといろいろとみんなで考えてきました。ソーシャルが視聴率を上げるのでは?との期待もありましたが、調べるほど「明確なことは何も言えない」としか言えませんでした。(この勉強会に興味ある方はこちらへ

今回の出来事は何かが言えるのではないか、きっとそうにちがいない。そう考えて、勉強会の古参メンバー、データセクション社の伊與田孝志氏に当日のtwitter上でのTweet数を出してもらいました(具体的には「SMAP 発表」「SMAP×SMAP」「スマスマ」が入ったTweetです)。12時ごろニュースが流れて以降、22時15分の放送までにさぞかしTweet数が爆発的に増え、拡散の様子が分かるにちがいない。

お願いして、出てきた数値をグラフ化したら、こうなりました。

次ページ 「Tweetの一番の盛り上がりは番組中!?」へ続く