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コラム

(ぎりぎり)20代マーケ女子のひとりごと。

「ポッキー×午後の紅茶」のコラボから、マスプロダクトの“未来”を考えてみた。

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コラボレーション第2弾は、前回を凌駕する売上に。

ですが、そのコンセプトに合ういくつかのパッケージデザイン案を並べながら、「うーん、でも、なんか、つまんないね・・・」と、約10人の女子たちが会議室に籠もり、うなっていました。

もちろん、ロジックの裏付けも大切だけど、女性が「欲しい!」とときめくもの、「キュン」とするものって、もっと直感的で、反射的なものだよね、そんな話し合いをしているなかで生まれたのが、「キス」というパッケージモチーフのアイディアでした。

「1年目は王子と姫が手をつなぐパッケージだったから、2年目はそれが進化したのでキスです」

そんな説明を上司の男性陣には淡々とプレゼンしましたが、最初の反応は「えっ、マジ!?これは照れるな…」「社内の会議、通せるかな」という率直なものだったような気がします。

会議では「(キスの)おあずけのイラストもあります」というくだりで、オジサマたちが盛り上がったそうです(笑)。

上司たちの照れに負けない奮闘のおかげで、社内は無事通過。ちなみに、1社だとトライするのが難しいことでも、「あのグリコさんがOKなのに、うちはNGなわけないよね?」という妙な空気が社内に生まれるので、自由度は自然と上がると実感しました。これは完全にコラボの利です(笑)。

そんなこんなで、発売された商品の売上は、コラボ第1弾のダブルスコアで推移。日経POSの新商品ランキングでも飲料部門で1位に、ポッキーは菓子部門で2位にランクインし、快進撃でした。特筆すべきは、TwitterやInstagramなどのSNSでの情報流通量も、1年目の2倍を軽く超えていたことです。

この情報拡散の中身については、メディアごとの特徴が出ていて興味深かったです。

Instagramでは、2つ合わせると男女がキスするフォトジェニックなパッケージが「可愛い」という文脈で語られ、Twitterでは主に男性と男性、女性と女性のパッケージを組み合わせ、ネタにしていただくことが多かったです。中には「性の多様性」といった時代感のある切り口で語られたり、ホリエモンさんのような著名な方がツイートしてくれたことで、予想外のところでも拡散されていきました。

次ページ 「プロダクトはコンテンツの乗り物である。」へ続く