各社参入で市場拡大に期待
スマートフォンを取り巻く経済圏は周辺サービスにも急速に波及してきている。ディーツーコミュニケーションズでは事業部を横断した組織「Smart Phone Vector」を開設し、スマートフォン事業に参入するといい、サイバーエージェントとディー・エヌ・エーはスマートフォン向け広告配信会社をスタートさせた。さらにスマートフォン事業には従来携帯と関わっていない企業も参入してきている。セーラー万年筆はスマートフォン・タブレット端末向け事業へ参入しコンテンツ配信事業者に向けてコミュニケーション・プラットフォーム事業を展開するための戦略子会社「セーラーCモール(略称:セシモ)」を設立すると発表した。
国内DPE最大手のプラザ・クリエイトは、スマートフォン販売に向けて国内900店舗を順次改装してゆくという。このようにスマートフォン事業に今までより多くの業態の企業が参入する背景にはそのポテンシャルの大きさがあろう。というのもスマートフォンはタブレット型端末とともに携帯電話の通信機能とパソコン並みの機能や処理能力を持っているからである。
筆者はこのように多くの企業が参入してきたことでスマートフォンの普及が加速すると考えている。多くの企業が切磋琢磨してこの分野に投資を行うことによって、サービスレベルも上がるであろうし、日本の企業にとって何よりも幸いであるのは今までの携帯電話でのノウハウが生かせることに加えて、サービスが世界展開できる可能性が高いと考えるからである。世界的なスマートフォンの拡大とともに日本のサービスが輸出されてゆく日も近いのではないだろうか?
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