Case2：「快眠」というコンセプトが合致　QRコードによる効果測定も

「スーパーホテル」ブリーズライトサンプリングキャンペーン（グラクソ・スミスクライン）

「ブリーズライト」サンプルキットの中身。製品説明が詳しく書かれている
チラシにQRコードを印字し、アンケートをとった。
（広告会社：グレイワールドワイド）

英製薬大手のグラクソ・スミスクラインの日本法人は、ビジネスホテルチェーン「スーパーホテル」で、鼻孔拡張テープ「ブリーズライト」をサンプリングするキャンペーンを今年1月に実施した。

同製品は、鼻の上に貼ることで鼻孔の通りを良くして快適な睡眠をサポートする快眠グッズ。一方、スーパーホテルは「安全、清潔、ぐっすり眠れる」をコンセプトに全国96店舗を展開している。双方とも快適な睡眠をサポートするコンセプトが合致し、この企画が実現。期間中は、東京、大阪、広島など、全国21のホテルで6万セットを配布した。

「製品名は知っているが使用したことがない、という人にアプローチする目的で行いました。期間中は花粉のシーズンでもあり、宿泊者がチェックインする際、『花粉症時期の鼻のつまり対策でブリーズライトをお配りしておりますが、お休みの際いかがでしょうか』と声を掛けた上で、希望する人にのみ配布しました。お知らせのPOPなどは立てず、あくまでも担当者と宿泊者のコミュニケーションの中で行ったサンプリングです」（同社 広報部 中村和明氏）。

使用後の効果測定をするために、サンプルキットの中にはQRコードを印字し携帯からのアンケートを実施。使用者の約90％が、「鼻の通りの良さを実感した」と回答し、「鼻の上に貼るだけで、鼻の通りを良くする」という製品コンセプトをしっかり伝えることができた。

同製品のサンプリングではこのほかにも、マラソン大会や子ども向け施設など、使用シーンとターゲットを絞って展開しており、ターゲットに商品を渡すシチュエーションによって、意図した配布効果を出せるように工夫している。同社では、今後も消費者のライフスタイルに落とし込んだサンプリングキャンペーンを行いたいとしている。