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『シチュエーションを生かした新たなサンプリング手法』販促会議2011年7月号より

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シチュエーションをとらえて生活者の欲求を刺激する、提案型のサンプリングが効果を上げている。場所や時間などをセグメントすることで、「一方的」「ターゲットのミスマッチ」など、従来のサンプリングが持っていた課題も解消できる。

Case1:コンセプトカフェでの「ライフスタイル提案型」サンプリング

森永クリープカフェ(インストアメディア社)


 「森永クリープカフェ」の外観。クリープのロゴや商品ビジュアルを使い、
 同商品をアピールするメディアとして店舗を最大限に活用した
森永クリープカフェ2

シチュエーションを重視する新たな手法として台頭してきたのが、コンセプトカフェでの「ライフスタイル提案型」サンプリングだ。この分野の事例を数多く手掛けるインストアメディア社取締役の西野太郎氏は「カフェでのサンプリングは、ターゲットとなる来店客がリラックスした状態でいるので、サンプル品が受け入れられやすい」と話す。

昨年、同社が企画・運営を手掛けている「トラベルカフェ 新宿サザンテラス店」で展開した「森永クリープカフェ」も、上記のメリットを生かした提案型のサンプリング企画だ。同企画は、森永乳業のインスタントクリーミングパウダー「森永クリープ」のサンプリングを中心に、同商品のさまざまな使い方をカフェの来店客に提案したというもの。オリジナルメニューの試食会を行ったほか、クリープを使った料理のレシピ集をサンプル品と一緒に配布するなど、単に配るだけに終わらない提案型の内容で商品をアピールした。

カフェでのサンプリングは、店舗自体をメディア化できるのも特徴の一つ。今回の例では、カフェの外観から内観、コースターに至るまでクリープのロゴや商品ビジュアルを使い、同商品を訴求するメディアとして、店舗を最大限に活用した。また、「カフェのスタッフがサンプル品を渡すことで、信頼性の高いコミュニケーションが生まれることも、使用率に好影響を与える」(西野氏)という。メーカー側は、スタッフ手配の人件費も削減できるメリットもある。

「リラックスできる空間」のカフェでは、アンケートにも落ち着いて応えられるため、アンケート回収率も高い。コンセプトによってターゲット属性も絞れることから、コンセプトカフェのシチュエーションを生かした提案型サンプリングは、今後さらに増えそうだ。(次ページに続く)