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リコー、ロンドンに100%自家発電の広告塔を設置

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リコーロンドン広告塔

ロンドンで初めて展開する屋外広告で、環境保全と利益創出を同時に実現するという同社の経営理念を表明した。 蓄電池の電池残量によって、省エネモードの点灯に切り替わるなどシステム面も工夫している。

事務機器・光学機器メーカーのリコーは28日、ロンドンに100%自然エネルギーで点灯する広告塔を設置した。リコーグループ本社がロンドンで屋外広告を展開するのは今回が初めて。環境保全と利益創出を同時に実現する「環境経営」を目指す同社の企業姿勢を伝えることが目的だ。

96枚の太陽光パネルと5基の風力発電機を備えたもので、平均発電量は約12612ワットアワー※。点灯に必要な電力はすべて自家発電でまかない、ある程度は蓄電も可能。天候によっては点灯しない可能性もあるが、やむを得ない、という考えだ。

自然エネルギー由来の電力を使って点灯する看板はほかにもあるが、大型商業用看板で、必要電力のすべてを自然エネルギーの自家発電でまかなう広告の設置は、ロンドンではリコーが初めて(同社調べ)。通常の広告塔と比較すると、1年間のCO2排出量を約1.7トン削減できるという(同社調べ)。

「CO2削減量自体は決して多いとはいえないが、環境配慮に配慮しながら事業活動を行っていく当社の姿勢を示すことで、人々の環境への意識を高めるきっかけになれば」(リコー広報室)。

今回の設置は、日本、米州、欧州、中国、アジア・パシフィックという国内外5極の統括会社に各1基ずつ、このような広告塔を設置していくプロジェクトの一環。2009年にはアメリカのニューヨーク・タイムズスクエアに同様の広告塔を設置しており、太陽光発電による電力のみで点灯している。広告塔以外にも、街路灯用、排水処理用、社屋用などで自然エネルギーによる発電システムの導入を進めている。

リコーでは、2050年までに環境負荷を8分の1に低減するという目標を掲げ、環境施策に特化した部署・社会環境本部を中心に、社内全部署が自分たちの業務内で環境配慮に努めている。広告塔の設置は、総合経営企画室が取り組む環境配慮として、同部署内の戦略統括室が中心となって進めた。

※100ワットの蛍光灯を1時間点灯したら、100Wh(ワットアワー)となる。