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花王、和歌山にエコ研究施設を集結 「花王エコラボミュージアム」一般見学を開始

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花王は4日、和歌山工場(和歌山市)内に開設した「エコテクノロジーセンター(ETRC)」の一部と、「花王エコラボミュージアム」の一般見学受け付けを開始した。

同社最大の規模である和歌山工場の敷地内に建てられた施設は3つの建物からなり、総延床面積は約2万3000平方メートル。地上7階建て、1階にミュージアムを備えるETRC本棟のほか、新製品の生産プロセスにおいて、その品質を研究する「パイロット研究棟」、同社洗剤などの製品の原材料となるアブラヤシやココヤシなどを温室環境で育て、次世代の植物原料について研究する「植物・バイオマス研究棟」を備える。

「花王エコラボミュージアム」は、同社のモノづくりで実際に使用されているエコ技術を体験したり、地球環境の今を展示や映像で学べる内容。

「小中学生から理解できるもので、学校のプログラムとしても最適」(広報部)。将来的にはシンポジウムを開催することも視野に、一般のビジネスパーソンや研究者もターゲットとする。研究施設がメインだが、「ミュージアムは環境情報発信基地として、社会とのコミュニケーション機能を強化したい」(同)。

同社は2009年6月、新コーポレート・アイデンティティの発表とともに、環境宣言をし、エコロジーを経営の根幹に据えた。施設は、同社のエコロジー経営のビジョンを実際のモノづくりで具現化させるため、既存の研究所で別々に行われていた環境関連の研究を集約。異分野の研究者を環境という軸でつなげることにより、エコ分野の革新的な研究が加速することも狙う。

素材開発を中心に、研究内容は植物由来バイオマスなどの再生可能原料の利用、非可食油糧植物の開発、節水型製品を支える基盤技術など。水、食料、グリーンケミカルスの分野で、将来事業の核に育つような次世代環境技術の開発にも取り組む。

一般公開初日となった4日は、地元住民の親睦会や高校生、中国の特許事務所、在京の大学教授など61人が来場。「物を運ぶ段ボールを減らすなど多くの取り組みがあり、企業の環境への努力がよく分かった」、「iPadを使った説明が面白く、ヤシの実の構造や植物油の種類などがよく分かった」などの感想が聞かれた。

花王エコラボミュージアム特設サイト
http://www.kao.com/jp/corp/eco/eco-lab/