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コラム

ジブンと社会をつなぐ教室

【座談会】「ミーハーだから」で人生を決めていいのか最後まで悩みました

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10月2日開講のマスメディアン×電通「ジブンと社会をつなぐ教室」。発起人及び講師である電通のプロモーションプランナー 小島雄一郎さん、戦略プランナー 笹木隆之さん、コピーライター 保持壮太郎さん、アートディレクター 大来優さんによる座談会の2回目では、自身の就職活動について語ってもらった。

 ※座談会の1回目はこちら

情報が増えすぎて耳年増に

小島 保持さんは、どんな就職活動をしていましたか。

保持 僕が就職活動していたのは9~10年前(01~02年頃)で、もちろんリーマンショック前だったので今ほど景気は悪くありませんでした。バブルが崩壊して約10年、世間はむしろ不景気に慣れ始めていた頃でした。

外資系コンサルティング会社などを中心にインターンシップが始まった頃ですね。企業側が「人をしっかり見極めて採用したい」と考え始めたころかもしれません。

リクナビやみんなの就職活動日記、2ちゃんねるなどを見ているうちに情報が多くなりすぎてしまい、みんな「耳年増」になって情報に左右されていましたね。

僕たちのころは、まだWeb1.0の頃で、本当か嘘かわからない匿名の情報が中心でした。その状況に危機感を覚えた企業がブログなどを活用して手厚く情報発信するようになったのは、そのすぐ後です。その後数年して「ソー活」と言われるソーシャルメディアを活用した就職活動が始まりました。

僕たちの問題意識の根幹にある「職に就くため、企業に選んでもらうための就職活動になっている」ということの片鱗は、すでに存在していたと思います。

お金をずっと稼ぎ続けたいわけじゃない


保持壮太郎(コピーライター)

小島 企業が情報発信するようになったのは最近ですよね。ちなみに、具体的にどこを受けていたんですか。

保持 外資系の金融会社やコンサルティング会社、商社、消費財メーカー、食品メーカー、ベンチャー企業など、業界問わず受けられる会社はすべて受けました。僕は理系でしたが、大学院に行かず学部卒で働きたいと思っていました。理系とはいえ学部卒の場合、目立って何かできるわけではないので受けられるだけ受けるしかありませんでした。それこそ、日給1万円につられてインターンシップも受けました。

結局、「俺、何したいんだっけ?」と真剣に考えたのは、ひととおり受け終わった後。それまで、根本的に何がやりたいかを突き詰めて考えていませんでした。

で、後から必死に考えて気付いたのは、「僕はお金を稼ぐことに物凄く執着しているわけでも、海外で働いて何かを大きなビジネスをしたいわけでもなく、単なるミーハーなんだな」ということ。そんなミーハーなジブンに一番合っていそうだなと思ったのが電通だったんです。

でも実際入社するまでは、そんな「ミーハーだから」みたいな浮ついた気持ちで人生を決めていいのか最後まで悩んでましたし、仕事っていうものは「世の中に貢献したい」みたいな高尚な志で決めなきゃいけないのではという想いもありましたね。

自分の“際”を広げられる会社を探した


笹木隆之(戦略プランナー)

小島 笹木は?

笹木 大学時代は興味本位で色んなことをやりすぎていたので、就職活動するにあたってそれをどうまとめればいいのか困ってしまいました。そこで、色んな社会人と話をしたところ、僕が大事にしたいのは「自分の軸や興味の“際(きわ)”を広げていくこと」だと気付きました。

保持 先に気付いて、「それなら広告代理店だ!」という感じ?

笹木 そうですね。だから、広告代理店や不動産会社、ベンチャー企業に興味を持ちました。でも結局、「自分の“際”を広げられる会社」で考えたら、電通しかありませんでした。

ちなみに、面接の過程って大事ですよね。自分自身を一つひとつ確認していくプロセスですから。

保持 そう。たとえば外資系の金融会社は何度も面接があるし、しかも部門ごとに何回も呼び出されるからそのたびに志望動機を一から説明する必要がある。何回も説明するうちに、「何で俺、この会社を受けに来ているんだろう」とほころびが出てきてしまいます。すると、「こんな気持ちでは、この会社で働けない」ということに自分で気付く。僕はそんな感じでした。

次回は9月7日更新
「講師の皆さんの就職活動は? Part2」
をお届けします。

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