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カーシェアリング主要6社の合計ステーション数が5000カ所突破

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昨年の3.11東日本大震災以降、原子力発電の代替として、化石燃料を使用した火力発電が増えている。そのため、発電部門だけを見ると、2011年(2011年4月~11月)のCO2排出量は2010 年の同時期と比べて16.5%増加している(2012年2月15日、気候ネットワーク発表)。

ただし、日本全体では、その他部門での化石燃料の使用量は減少傾向にあるため、トータルの化石燃料輸入量は大幅増には到っていない。

その理由のひとつは、運輸部門のCO2排出量の減少傾向があげられる。運輸部門は日本全体のCO2排出量の約20%を占めているが、そのうち約半分は自家用車からの排出。運輸部門の減少傾向の要因には、燃費性能の向上や若者のクルマ離れもあるが、今後はカーシェアリングも関わってくることになりそうだ。

アメリカのある大手カーシェアリング事業会社の試算によれば、「1台のカーシェアリングで約20台の自家用車を減らすことができる」と言われている(カーシェアリング.biz 参照)。また、2005年にオリックス自動車が日本で実施した調査によると、カーシェア加入後には自家用車保有率が61%から13%に大幅に減ったことが報告されている。
 
さらに、同社の調査報告によると、入会前の1人あたり自動車走行距離は平均9365km/年だったが、入会後には2004kmとなり、約8割も走行距離が縮まったという。カーシェアリングでは一般に、会員費や利用料金のほか、走行距離によって従量的に課金されるため、利用者は「利用料金の支出を抑えよう」と意識して、走行距離を減らすように努力するためと考えられる。

利用者が増えるほど便利になるカーシェアリング

家計のお財布にも環境にも優しいカーシェアリングは着実にシェアを伸ばしている。5000カ所以上のカーシェアリング・ステーションを検索できる情報サイト「カーシェアリング比較360°」によると、主要6社の2012年第3四半期(7月~9月)のステーション数は第2四半期時点に比べ5.4%増加し、ステーション車両台数は6.0%増加していることがわかった。ステーション数合計で5000カ所を突破し、今後もステーション、及び車両の増強は続くものと思われる。

第2四半期の伸長(対前年ステーション数:7.1%増、同車両台数:6.4%増)に比べると伸び率は若干鈍化しているものの、第4四半期も引続き伸びが期待される。主要6社のステーション数、車両台数の推移は図の通り。

1)サービス提供会社別 ステーション数推移(主要6社 2012.7~2012.9)

グラフ
車両台数の推移、過去のデータなど、詳細は「カーシェアリング比較360°」を参照

カーシェアリングは、利用者の近隣500m圏内にカーステーションがあるかどうかが選定の優先条件になるといわれている。利用者が増えるほど、カーステーションも増えることから、今後の利用者増にも期待がかかる。

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