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顧客を見定め、効果的にEC・エリアマーケティングを構築

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2024年3月、宣伝会議が主催する講演会「アドタイデイズリージョナル2024 in福岡」講演」にて、タンスのゲンの工藤直也氏と、アトの奈須田洋平氏が登壇。EC・エリアマーケティングで新規顧客を獲得するためにどのような戦略を打ち出してきたのか。それぞれが取り組みを紹介した。

【タンスのゲン講演】DXによる顧客体験の拡充

1991年に家具小売で事業を始めたタンスのゲンは、2002年に通販事業に参画し2004年にはEC専業にシフトチェンジした。現在はインターネット上のモールや自社サイトを販路として商品を展開。売り上げは年々増加しており、その背景には無店舗での販売、DXの運用、共創・ファブレスがあるという。


写真 人物 タンスのゲン副社長の工藤氏
タンスのゲン副社長の工藤氏。売り上げは年々増加しており、その背景には無店舗での販売、DXの運用、共創・ファブレスがあるという。

マーケットイン視点でアプローチを試みる

顧客の意見やニーズをもとに製品・開発を行うマーケットインの考えに基づき、タンスのゲンは3つの考えを大事にしている。

1つ目が「多くのお客様が欲しいものをつくる」こと。工藤氏によると、顧客が欲しいものは1つのキーワードの「検索の総量」と同じだという。検索のトレンドに合わせて、羽毛布団から高反発マットレス、ジョイントマット、除湿器まで開発の幅を広げ、2022年にはロボット掃除機対応チェアまで販売。年々、新たなカテゴリに参入し続けているという。

2つ目が「お得なものをつくる」こと。一番安くではなく、一番いいものを提供できるよう、900社と契約し生産ラインを整備。さらに、商品機能を付加するため、「あったらいいなの具体化」に取り組んでいる。例えとして、小柄な人向けのデスクや、床でも使える折りたたみが可能なコイルマットレスなどの開発を紹介した。


写真 風景 講演の様子
顧客の意見やニーズをもとに製品・開発を行うマーケットインの考えに基づき、タンスのゲンは3つの考えを大事にしている。

DXで顧客体験(CX)を拡充

そして、3つ目が「DXで顧客体験を拡充する」こと。店舗を持たないタンスのゲンだからこそ、お客様にコーヒーを出して、商品の説明をして…といった実店舗にも引けを取らない手厚い接客をネット上で行えるよう、サイト設計や商品説明を意識しているという。そのために、商品を必ず社内で撮影し、現物の使用感や色味などを文章、写真で伝わるように表現。商品ページには製品の特徴だけでなく、サイズ・カラーの表示、寸法が記載された商品写真までも紹介し、顧客が部屋に置くことをイメージしやすいように工夫している。

「受注」におけるDXは、ECの基幹システムを自社で構築することでデータを一元化。注文から伝票発行まで自動化することで、顧客対応に専念できるようになったという。また、膨大な販売データを一括管理することで、適切なタイミングでの生産が可能となった。


写真 風景 講演の様子
タンスのゲンでは3つの考え方を実現するために「人のチカラ」を大事にしている。

最後に、DXを拡充する上で「人のチカラ」を大事にしているという。コールセンターチャット対応の組織化を図り、お客様のレビューに全て返信し、社員が顧客の困りごとを発見できるようにしている。組み立てが難しいという問い合わせがあれば、説明書の追加や、組み立て動画の制作、組み立てパーツの設計変更も行った。色味が思ったものと違うというコメントが多い場合、検品の状態の確認、販売ページの色味の調整、商品の色そのものを改善しているという。

「『本社を置く大川を、世界のインテリアバレーに』この思いでタンスのゲンは取り組んでいます。販路拡大を始め様々な共創考えていらっしゃる方は、ぜひ一緒に進められたらと思います」と工藤氏は呼びかけ、締めくくった。

【アト講演】ネット広告の飽和に対して注目が増すポスティング集客戦略

創業20周年を迎え、2020年には10億5,000部の広告を取り扱った実績を誇るアトは、アナログ媒体の価値向上と認知向上を目指している。昨今はデジタルマーケティングが主流だが、企業にとってデジタルではリーチできない層へのアプローチが課題だ。奈須田氏によると、コロナ禍による在宅需要の高まりから、アナログ媒体への価値が見直されてきているという。


写真 風景 講演の様子
アト奈須田氏。アナログ媒体への価値が変化していると語る。

なぜ今ポスティングが注目されているのか

奈須田氏によると、ポスティングの広告費は全国的に年々増加しているという。その理由として、新聞購読者数の減少から新聞折込よりポスティングを選ぶ企業が増えている点、潜在的顧客にもプッシュ型リーチができる点を挙げた。そして、今はまだ媒体価値に対する市場評価が低いが、徐々に有効性が認められてきていると強調する。

最近ではWeb広告との連動が増えており、ポスティングをフックにWebへ誘導し、コンバージョンを上げる例も増えている。ポスティングのリーチ率は約67%、新聞折り込みは約32%で、幅広い世代にリーチすることができるという。(東京23区における実績)


写真 風景 講演の様子
「コロナ禍で在宅意識が定着し、経済活動が復活した流れで、よりポスティングの需要が伸びると思います」と奈須田氏は語る。

成功事例から見るアトのポジショニング

続けて奈須田氏は、ナショナルクライアントで一定の効果を出すことができた例として、あえて情報量の多いB3チラシで数百種類にわたりクリエイティブテストを行った大手フィットネスジムや、B4サイズの新聞折り込みチラシをB5サイズにリサイズし、1,000万部ずつ商材を変えてローテーションで配布した大手通販会社、配達網を活かして全国大規模でポスティングを実施した大手宅食会社、ハガキから招待状のようなデザインに変更したハイクラス転職サービスなどを紹介した。そのほか、アニメのゲームアプリを配信する某社はは、作中の1シーンを想起させるクリエイティブでSNSでの反応を獲得。不動産販売会社は、配布方法をセグメントし集客効果を上げることができたという。

「弊社では、多数の実績に基づき商材に合わせた効果的なプランニング、トライアルから定期出稿までのフォロー体制、反響分析に基づいたチューニングによるブラッシュアップが可能です」と奈須田氏は語る。

アトのポスティングは、エリアを限定した緻密なアプローチや配布単価を抑えた広域配布など、顧客のニーズに合わせてセグメントが可能。配布方法は戸建て、軒並み、集合住宅、事業所配布の4種類。そのほか、超広域・大量投下型ポスティングサービス「MEGAPOS」、富裕層向けポスティングマガジン「yoff」、生活情報ギフト「@LETTER」なども展開しており、24時間いつでも誰でもポスティングを発注できるシステム「ADX」も近日のリリースを控えている。「ポスティングはプランニングすれば、しっかり効果が出せる媒体です。ご興味があればぜひお声がけください」と語った。

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お問い合わせ
株式会社アト
住所:〒102-0083 東京都千代田区麹町6-6-2 番町麹町ビルディング5F We Work麹町
お問い合わせ窓口:0120-555-001
MAIL:info@ato-co.jp
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