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「販促会議企画コンペティション2012」グランプリ企画「365チェキ!」が「チェキBaby BOX」として商品化されるまで〜「販促会議12月号」より

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「販促会議企画コンペティション2012」のグランプリ「365チェキ!」が「チェキBaby BOX」として富士フイルムで商品化、9月に発売された。現在発売中の「販促会議12月号」では、応募した企画がどのように商品化されていったのか、その背景や経緯を、グランプリ受賞者を交えた座談会として掲載。ここではその一部を紹介する。

審査後に商品化に向けてヒアリングシートを作成

——この企画が、実現するきっかけ、背景を教えてください。

チェキBaby BOX

富士フイルム ビジネスエキスパート SPシェアード本部プロモーション推進支援センタークリエイティブディレクター 鈴木健司氏(右)/富士フイルム イメージングシステムズ フォトイメージング事業部営業推進グループマーケティングチーム 岸本 翔氏(中)/プランナー 瀧澤啓太氏(左)

岸本 現在、チェキの「mini25」は世界で販売していますが、バリエーションとしては、ホワイトかハローキティバージョンの2種類。これを国内でも販売するにあたり、この色だけでは難しく、どうしたらよいか悩んでいる状況がそもそもありました。

鈴木 今、チェキが最も売れているのが中国です。ここで売れている商品を日本国内でも販売するにあたり、どう売っていくかを模索していました。

岸本 ピンク、ブルーと色が変わっているので、これまでより少し価格を上げて販売する予定。でも、単に色が違うだけで1000円アップというのは消費者としては受け入れられないだろうと。だから「価格が上げても売れる理由づくり」に悩んでいました。そして、それとは別のところで、今回の販促会議企画コンペティションの審査があった。審査の場には、上司も含めて、国内でチェキを製品化する際に決定を下すメンバーが全員参加していました。審査を進める中で、「この企画はmini25を売る施策としていいのでは」という判断に至り、商品化に向けてスタートを切ったのです。

鈴木 私たちには、どうしても“チェキは1枚あたりの金額が通常のプリントより高い”という意識があるので、365日、毎日撮ろうというアイデアはこれまで浮かんでこなかった。せいぜいパーティーセットを作るくらいでしょうか。だから、「365チェキ!」と、シルバーとなった「365日の赤ちゃん伝言板」の“毎日撮影しよう”という発想が面白く、私たちが考えるインスタントカメラに対する意識と違ったところからの企画だと感じましたね。これらは、単純にプリントが出てくることへの喜びや楽しさに着目してくれていました。

富士フイルムのイメージング事業部では「フォトブック」を扱っていて、その啓蒙活動として子育てママ層をターゲットとした「アルバムカフェ」を行っています。そこでは、しっかり写真を撮ってプリントし、赤ちゃんの思い出をアルバムとして残していこうという活動を行っています。しかし、チェキでそれを行うという発想はすごく新鮮でした。

岸本 そして、この内容が本当に響くかどうか社内外に聞いてみようということになり、企画書を基にヒアリングシートを作成しました。実際にヒアリングを行ってみて、多くの方が「そもそもチェキを何に使っていいのか、よく分かっていない」状況であると分かりました。そういう意味で「365チェキ!」は、チェキを使う目的が明快なので評判が良かったです。また、同僚の女性が12月に出産する予定なのですが、シートを見せたところ「これだったらやってみたい」と。実際に出産を控えた女性の声を聞けたことも、実現を後押ししましたね。

鈴木 ヒアリングシートの段階では、ピンクとブルーの使用シチュエーションを分けて「Loveチェキシリーズ」とし、毎日撮影し続ける別の切り口のキットが作れないかと思いました。そこでピンクは企画そのままの、「赤ちゃん」を切り口にした内容。ブルーについては、「ブライダルバージョン」として「愛情を形にキット」という名前にして、企画にもう少し広がりを持たせてヒアリングシートを作ってみました。

岸本 「ブライダルキット」に関しては、私自身が9月に結婚をしまして、その時に「自分だったら毎日撮らない」と思ったのです。そうして最終的にピンクもブルーも赤ちゃんにフォーカスした方が分かりやすいとまとまりました。


→「販促会議12月号」本誌では、この後具体的にどう商品化に進んでいったのか、またこの商品がもたらした販売面での成果などについても言及しています。続きは本誌をご覧ください。