コラム

宣伝会議 インターネットフォーラム 2013

ネットを通じ、“おでかけ需要”を創出――西日本旅客鉄道

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宣伝会議は、6月5日に東京・港区のANAインターコンチネンタルホテル東京で、「宣伝会議インターネットフォーラム2013」を開催しました。WEB・デジタルテクノロジーの発展と、それに伴って大きく変わりつつあるメディア環境や消費者行動をとらえ、企業コミュニケーションの未来と、そこでのデジタルの活用可能性を探る同イベント。今回の来場者数は、前回の2591人を大きく上回る3521人にのぼりました。
幅広い業種・業態の企業でデジタルマーケティングに取り組む責任者・担当者が登壇した講演はもちろん、そうした企業の取り組みをサポートするツールや技術を紹介する展示にも多くの人がつめかけ、会場全体が熱気に包まれました。ここでは編集部が特に注目した講演にスポットを当て、そのレポートをご紹介します。

講演者:小菅謙一(西日本旅客鉄道 鉄道本部 営業本部/宣伝クロスメディア課長)

鉄道・観光情報サイト「JRおでかけネット」や、関西のおでかけウェブマガジン「マイ・フェイバリット関西(マイフェバ)」などのオウンドメディアでの取り組みを始め、産官学連携による観光開発の取り組みでのソーシャルメディアでの情報発信など、ネットを活用した“おでかけ需要”の創出を図る取り組みについて、西日本旅客鉄道鉄道本部営業本部/宣伝クロスメディア課長の小菅謙一氏が事例を交えて紹介。他社とのコラボレーション事例や、CRMを活用した山陽新幹線での「事前エントリー型共同購入企画」など、関西の活性化に向けた新しいコミュニケーション手法への挑戦について説明した。

地域住民や観光客と一体となったマーケティング施策

北陸・近畿・中国地方をエリアとするJR西日本は、鉄道の利用客を増やすため“おでかけ需要”のきっかけを創出することに注力している。トップページが1日16万PVという集客力を有する鉄道・観光情報サイト「JRおでかけネット」では、運行情報をはじめ鉄道サービスについて案内するほか、きっぷの予約サービスなどを展開。また、同サイト以外でも他社とのコラボレーションやCRMなどを積極的に活用している。

その実践例として挙げられるのが、関西の鉄道利用客を増やすことを目的とした、おでかけ情報サイト「マイ・フェイバリット関西」。ユーザーおすすめのカフェをアンケートで調査してカフェ特集を組むなど“読み物”としての色を強く打ち出す。当初は地域住民への情報提供を目的に始めたサイトだが、現在では関西に来る観光客からのアクセスも多い。

また、CRMを利用した新たな販売方法を導入した山陽新幹線こだま号の「事前エントリー型共同購入企画」についても紹介した。

これは、インターネット上でエントリー数が一定数を超えた場合のみ、車両限定かつ特別価格のきっぷを販売するという企画だ。「子供が騒いで周りに迷惑をかけるから」という子ども連れの利用者がいることから、一車両限定で子ども連れ向けプランを販売する企画だったが、メルマガのみの宣伝にも関わらず、20分で満席。きっぷを売るだけでなく、顧客のマーケティングデータを収集する機会にもつながった。

さらに、大学生が鹿児島の観光素材を発掘し旅行プランを提案する取組み「鹿児島カレッジ」を例に挙げながら、小菅氏は「『JR西日本』『地域』『旅行会社』という3者だけでなく、今後は『お客様』にもご一緒いただいて4者で連携していくことで、ネットの力がますます強化されていく」と、地域の活性化に向けた新しいコミュニケーション手法への挑戦について説明した。


「これからのマーケティングに求められること」
をテーマに、コメントをいただきました。


自他共栄

小菅謙一(西日本旅客鉄道)

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