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災害の記憶を風化させず無理なく支援を続けられる「陸前高田市ゆめプロジェクト」

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東日本大震災から2年半が過ぎようとしている。9月2日には各地で防災訓練が行われていた。「防災」や「減災」への意識を高めるためにも、震災や津波の記憶を風化させないことが重要だ。そのためには、定期的な訓練や備蓄体制を整えることはもちろん、被災地との交流や支援活動を通じた継続的なコミュニケーションが欠かせない。被災した人たちから生々しい体験談を聞くことは何よりも防災意識を高めてくれるためだ。

一方で、まだまだ支援を必要としている被災地は多い。市街地のほとんどが標高10メートル以下の陸前高田市もその1つだ。大津波により甚大な被害を受けた陸前高田市では、多くの公共施設と同じく、図書館も大きな被害を受けた。

そんな現状を知って、ふだんの生活のなかでできることから支援しようと始まったのが、「陸前高田市ゆめプロジェクト」だ。読み終えた不要な書籍を送ることで、価格の査定を経た古書の買取金額相当を、そのまま図書館再建の費用として役立てることができる復興プロジェクトだ。

2012年6月、陸前高田市と古本買取事業を行うバリューブックスが協力してスタートし、今年6月までに83万4,313冊が送られ、1422万388円が寄付されている。

WEBフォームまたは、電話で申し込みを受け付けており、5冊以上の場合は無料で集荷してもらえる。バリューブックスの査定基準を用いて本の査定額を算出し、陸前高田市の図書館再建の資金として寄付される。

ふだんの生活のなかで、無理なく支援を続けること、そのことにより、被災地に思いを馳せ、同時に災害の経験を貴重な教訓として共有すること、そうした仕組みのさらなる継続と発展に期待が寄せられる。

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