コラム

山本一郎と燃ゆるICT界隈

ヤフージャパンがビッグデータ周りで余計なことを言って炎上するさまが素敵でござるの巻

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売上のほぼ過半を日本市場に依存していながら、プライバシー法制はアメリカ型であるべきと主張する素敵なヤフージャパンですが、このほどパーソナルデータ大綱の流れが自社商売に不利と悟ったのか面白キャンペーンを張っておりました。

もちろん、業界を代表して情報の自由流通を守りたいという意志は良く理解できるところではあります。

官邸が何を言っているのかはこの辺を読めば分かります。

簡単に言うと、パーソナルデータの取り扱いについてはOECDの枠内でオプトイン主体のヨーロッパ型を参考に「オプトアウトで許容する基準を見直す」とした上で、適法ではないパーソナルデータの取り扱いをやらかした業者に対しては三条委員会による立ち入り検査ができる仕組みを作るぞって話です。

これは、現行法の第三者提供制限が、いかなる場合も利用者の明示的なパーソナルデータ利用拒否によるオプトアウトさえ用意しておけば無断で提供してよい規定になっているので、それを制限して、オプトインを基本線にして法改正しようとしている形です。

それさえ守ればビッグデータで日本国内の情報を海外と連携できる仕組みは確立されるわけで、日本国内で閉じたデータ構造にならずに済むので医療や需要予測などでは日本は世界標準の仲間入りをするわけですね。

その政府方針に真っ向から異を唱えたのが我らがヤフージャペーンであります。概要はすでにYahoo!ニュース個人でまとめましたが、いろんなところにいい感じで提灯記事がぶら下がっていて好感が持てます。

一連の記事ですが、記者の知識が不足しているのか、ちょっとした事実誤認から始まっていて気持ちがいいです。JR東日本のSuica問題は、利用データを外部提供することが「(ユーザーにとって)気持ち悪いから炎上した」というヤフーの主張を媒体の性質上そのまま伝えておりますが、実際問題としては「現行法で考えても違法の可能性が高かったから、批判を受けてJR東日本はサービスを撤回せざるを得なくなった」という話です。言い分をそのまま垂れ流すのが媒体としての役割とはいえ、もう少し書き方はなかったのでしょうか。

EUのパーソナルデータの方針ではイット業界が成長しないとまで言い切っておるようですが、どこぞの孫泰蔵とかいう人がEU加盟国のフィンランドのゲーム会社を1,500億で買収したり、アメリカに進出していたEU加盟国のドイツの携帯電話キャリアをどこぞの孫正義とかいう人が買収しようとしています。

筋書き通り買収できるかどうかは微妙ですが。一連の内容を見る限り、EUはアメリカほど情報流通が盛んではないから通信業界やネットサービスで劣後なのだ、などとは本来は口が裂けても言えないんじゃないでしょうか。

次ページ(2/3)ヘ続く

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