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史上初、キットカットが乗車券に——ネスレ日本と三陸鉄道が「切符カット」を共同開発

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三陸鉄道の切符としても使える「キットカット」、その名も「切符カット」の発売を記念したイベントが3日、東京タワー内に新たにオープンする「キット、ずっとミュージアムカフェ」で開かれた。

ゲスト出演した志村けんさんや白鵬関と共に記念撮影する鉄道好きの小学生ら。

キットカットを発売するネスレ日本では、東日本大震災による津波で線路や駅舎を失った岩手県の三陸鉄道を継続的に支援している。復旧に向けた地道な努力が実り、同鉄道は今年4月に全線で運行を再開した。今年開業30周年を迎えたという節目にも当たることから「これを機に、もっと人を呼び込みたい」と今回の企画が持ち上がった。

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「切符カット」は108円(税込)で販売。しかし、販売額を上回る190円分の乗車券として使用が可能だ。ネスレ日本のキットカットマーケティング部部長の槇亮次さんは「価格よりも高い乗車券を付けるのは、正直言って計算が成り立たないところです。でも、とにかく話題を集めることを実現したかった。復興について少しでも考えるきっかけになればいいと企画しました」と舞台裏を明かす。

今月16日から、全国の駅のコンビニエンスストアや、東北地方のスーパー、コンビニエンスストアなどで販売。2015年5月末まで切符として使用できる。

三陸鉄道の望月正彦社長は「運行再開しましたが、まだ駅の周辺に家がないところも多く、あと数年は厳しい経営が続きます。三陸には、ウニやマツタケなど豊かな自然とおいしいものが沢山あります。ぜひ乗りに来て」とPRした。

イベントには、大の鉄道ファンで三陸鉄道の全線開通時には現地を訪れたという、フリーアナウンサーの福澤朗さんも登場。4月の全線開業時、地元の人が車両に向かって「おかえり」と手を振っていたエピソードを披露し、「三陸鉄道は地元の人にとって家族のようなもの。東北の復興は三陸鉄道なしに語れません」と強調した。

イベントでは、志村さんと白鵬関も協力して製作した等身大顔出しパネルもお披露目された。今後、三陸鉄道の駅に設置される予定だ。

三陸鉄道運行本部長の金野淳一さん、地元復興ボランティア「カンパネルラ友の会」の会員も駆けつけ、三陸鉄道が製作しているカレーなどのお土産をPRしていた。

また、サプライズゲストとして、タレントの志村けんさん、横綱の白鵬関も登場。切符カットの名づけ親でもあるという志村さんは「三陸を訪れた際、予想以上にがれきがあり、胸を打つものがありました」と振り返り、1日も早い復興を願っていた。