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世界最高峰のダイレクトマーケティング賞に見るオムニチャネル――DMA国際エコー賞現地レポート【前篇】

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ダイレクトマーケティングにおける世界最高峰の広告賞と言われる「DMA国際エコー賞」の贈賞式が10月28日に開催された。その様子を、ブロンズ賞を2つ受賞したEC・通販を専門としたコンサルティング会社のダイレクトマーケティングゼロ(DM0)の田村雅樹氏に2回に分けてレポートしてもらう。

田村雅樹氏(ダイレクトマーケティングゼロ 代表取締役)

DMA国際エコー賞とは

今年で76回目を迎えるDMA国際エコー賞(以下、エコー賞)は、世界中のダイレクトマーケティング企業に対し支援と教育を行うDMA(米国ダイレクトマーケティング協会)が主催する世界最高峰のダイレクトマーケティングアワード。毎年約1000作品を集め、「ダイヤモンド」「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」はじめ各賞が贈賞式で発表される。その発表方法もエキサイティングなのだが、その話は後ほど。

まず、エコー賞の何が特徴的かと言うと、審査基準がイケている。


①Brilliant Strategy  (卓越した戦略)
②Breakthrough Creative (難関を突破するクリエイティブ)
③Phenomenal Results (驚異的な結果)

つまり、結果があってこその戦略とクリエイティブということだ。結果がともなわなければ、戦略もクリエイティブも評価されない。これはメーカーはじめクライアントの人間なら当たり前の考え方であり、弊社をはじめとするダイレクトマーケティングに関わる企業が最も大切にしている「結果の約束」である。

加えて、近年はオンラインとオフラインを組み合わせた戦略性や実施効果(ROI)をより重視する傾向があるように感じる。ちなみに、日本で開催される「全日本DM大賞」(主催:日本郵便)も、2012年に「クロスメディア部門」が新設され、エコー賞と同様の傾向が見られる。手前味噌ながら、弊社が2年連続で受賞している。

審査員の顔ぶれも豪華だ。アンジェラ・ハッバート(Russ Reid副社長)氏を審査委員長に据え、各国で活躍する約250名のトップマーケターが名を連ねる。日本からも何名かの審査員に任命されている。3次審査まであり、応募から受賞決定まで3カ月半を要するという審査期間の長さも特徴である。

この結果を重視する厳しい指標と審査の厳正さが、広告賞の中でも「最難関のアワード」と呼ばれる所以になっている。それだけに受賞企業は「消費者インサイトを最適かつ最大限に活用した世界レベルのプロフェッショナル企業」として世界的に讃えられる。

次ページ 「受賞作にみるダイレクトマーケティングの世界標準」へ続く