「運用のスピードを重視し、やれることはすべて自分たちで」——発足から3カ月、サイバーエージェント 宣伝本部長 野村 智寿氏に聞く。

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サイバーエージェントは、2014年の8月に運営するブログなどのコミュニティーサービス「Ameba(アメーバ)」について組織を改編。「Ameba」に加えて新たにスマートフォン向けコミュニティサービスやアプリを開発・運営する「コミュニティ事業本部」を設立した。また、これに伴い事業部を横断して各種サービスのマーケティングやプロモーションを行う「宣伝本部」も設立。宣伝本部では自社内でCM制作から運用型広告の入札までの全て行っている。宣伝本部の発足後、初の大規模プロモーションである「755(ナナゴーゴー)」のプロモーション展開など、宣伝本部長 野村 智寿氏に聞いた。

——宣伝本部の立ち上げよりおよそ3カ月が経過しましたが、そもそも宣伝本部を設立するに至った背景を教えてください。

サイバーエージェントは「Ameba」を中心としたメディア事業のほかに「インターネット広告事業」、「スマートフォンゲーム事業」など多様な事業を展開しています。これまでは、事業部ごとに手掛けるサービスに関するプロモーションやマーケティングを行っていました。つまり、同じ業務を行う組織が点在していたので、事業部同士で知見の共有ができていないという課題がありました。例えば「ある事業部でうまくいかなかったことが共有されておらず、ほかの事業部でも同じことを繰り返してしまう」といったことです。また、事業が拡大していくにつれ、宣伝費用の規模も大きくなってきており、メディアの購入という面では一括の方がボリューム面でのメリットも享受しやすい。そうした理由から宣伝本部の設立に至りました。

——企業によっては、宣伝部と事業部のパワーバランスが偏ってしまい、宣伝部は事業部の決めたことをこなすことが中心になるといったケースも見られます。そのあたりはどのように意識していますか?

それぞれの業態によって何が合っているのかは異なるので一概には言えませんが、まずは「何のためのマーケティング投資なのか」という最終目標を全部署が見据えなければ高いパフォーマンスは発揮できません。

我々の場合、宣伝本部の中に、アメーバプロモーション室、ゲームプロモーション室など、事業ごとのプロモーション室を設けています。そこが、担当する事業のコミュニケーションプランを立てるという体制です。

各事業部と宣伝本部のプロモーション室は縦ではなく横の関係で、お互いに連携しながら仕事をしています。そのため、宣伝本部のプロモーション室から事業部門へ予算配分も含めて「こうしたほうがよいのではないか」という提言も行います。決裁権についても、どちらかに偏っているのではなく、事業戦略ごとに事業部側と話し合ったうえで方針を決定。各事業の戦略を尊重し、それに沿って宣伝本部がプランニングして実行する、といった動き方が多いです。

——貴社は広告会社としての機能もあり、メディアも持っています。そちらとの連携も考えているのでしょうか?

もちろん、全社的なシナジーを生み出すことが理想ですが、立ち上がったばかりなので、今後は広告主側として「こうすればもっと良くなる」と感じたことは共有できればいいと思っています。そうした情報共有を積極的に行うことで、広告会社としての機能もさらに向上するような連携を目指していきたいです。

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