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「DPからIP」へ、TOWが挑むこれからのイベントプロモーション・プロデュースとは

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——社員にデジタルのリテラシーを付加するための育成として、どのようなことを行っているのでしょうか?

江草:まず、前述の「スクール」に何名か有望な人を参加させています。また、3年ほど前からデジタルリテラシーを向上するための全社員対象の社内研修制度も取り入れています。あとは、やはり仕事として場数をこなすことが一番身に付きます。そこで、「インタラクティブな案件を何件経験しなければいけないか」という目標を数値化しています。そして経験した件数に応じて、「赤信号」「黄色信号」「青信号」というグループ分けをしています。例えば、「過去1年間に1件もIP案件ができなかった人は赤信号」という具合です。そうしたグループ分けを行い、グループに応じた勉強会を行います。例えば、経験した件数の多い青グループの人が自身の経験に基づいたノウハウを赤・黄色信号の人に伝え、会社として知見を深めていくようにしています。

——そうした取り組みによって知見が蓄積され、機が熟したので、今年の7月に名称変更を行ったということですか?

江草:機が熟したということもありますが、「デジタル」という言葉がもう古くなったからですね。いまや「デジタル」が当たり前なので、セクション名に「デジタル」とあるのは古いと感じています。「インタラクティブ」という言葉は「デジタルにおける双方向性」ということを想起させますが、相互コミュニケーションには必ずデジタルが必要なわけではありません。過去、デジタルがない時代にもマスと連動したインタラクティブプロモーションというのは当然ありました。例えば「テレビでキャンペーンCMを流し、ハガキを書いて応募した人のところに商品が届く」というのもインタラクティブですから。

ただ、現在メディアの状況が変わってきている中で、やっぱりデジタルは使わないよりも使った方が便利で得なことが多い。だから、デジタル、アナログ関係なく広い意味でのインタラクティブコミュニケーションが大切なので名称を変更しました。

今後は、まずIP案件をたくさん増やしていって知見のある人物を増やしていきたい。そして「デジタル」と「リアルイベント」の両方が分かって企画・運営・実施できるという強みを、広告主、広告会社に対してしっかり伝えていきたいですね。


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江草 康二
テー・オー・ダブリュー 代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)

1961年生まれ。東京都出身。83年3月立教大学経済学部卒業。同年4月電通入社、2007年7月、オグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパン入社、
10年7月テー・オー・ダブリュー入社、12年7月代表取締役社長就任。