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コピーライターのスランプ脱出方法は?——若手トップクリエイターたちによる特別座談会(3)

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コピーライターは、そもそもスタートラインが違う。

—コピーライターって大変だなと思うのはどんなところですか?

阿部:案が出ない時は深夜まで悩んで連日寝れなかったりすることもあります。結果を意識しつつ、ある種の責任を背負って、物事を深く考えるっていうのは、面白くもあり、大変でもありますね。

小藥:デザイナーの人って言葉よりも特殊技能だって思われているので、社長さんとか得意先の方が思っていることをそのまま形にして提出しても、採用されるかどうかはさておき、とりあえずうんうんと頷いてはもらえるんですよね。しかしコピーライターはそういった普通の考えだけでは「当たり前の出すなよ、それくらいこっちでも考えられるよ」ってなってしまう。そもそものスタートラインが違うということが厳しいなあと思います。みんなが思いつくものを超えていかないと、価値にならないというのがやっぱり、大変だなって思います。

下東:自分の考えたコピーやアイディアが、自分がいつぞや考えたものに似ていると気づいた時、結構大変だなって思います。

コピーライター養成講座若手向け特別クラスに向けて

—このお三方にサン・アドの岩崎亜矢さんを加え、宣伝会議で2月28日からスタートする講座の講師を務めていただくわけですが、講座の中で伝えたいことや今日お越しいただいている皆さんに向けてのメッセージを、最後に一言ずつお願いします。

阿部:今まで歩んできた道の中で見つけた、仕事をつくるための技や方法を全部お見せしたいと思うし、広告賞が獲りたかったらみんなで挑戦したいと思うし、みなさんに紹介したい人もたくさんいます。講座に通うのってすごく大変ですよね。でもきっと、覚悟のある人が来てくださると思います。受講料の10倍、100万円以上の価値あることをみなさんにお伝えできるよう、全力を尽くします。

小藥:僕は、自分の思っているコピーの考え方とか、コピーライターとしての姿勢に重点を置いて、技術論というよりは精神論とか、コピーを書く態度の話を中心に話すことになるかと思います。みなさんと一緒に「もっといい仕事したい」「もっといいコピー書きたい」という空気が作れたらいいかなって思います。

下東:僕は完全に技術論を教えようと思っていまして、もうレジュメも考えてあります。ちょっと紹介すると、1回目はコピーとはなんぞやということで、言葉とコピーの違いや新しいコピーの「新しい」とは何かについて話したり、2回目はコピーを育てるということで、コピーを産んでからのハードルをどう超えるかといった話をします。3回目はコピーを超えてということで僕なりに考えた知性を訓練する方法や、想像力の鍛え方、なぜアイディアが降ってくるのか、といった話などをしたいと思っています。

-阿部さん、小藥さん、下東さん、本日はどうもありがとうございました。


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阿部 広太郎
電通 コピーライター

1986年生まれ。2008年に電通入社。人事を経て、コピーライターに。東京コピーライターズクラブ会員、30オトコを応援するプロジェクトチーム「THINK30」所属。企画し、コピーを書き、人に会い、繋ぎ、仕事をつくる。言葉を味方に、大きな問題を発見して解く。全部やる。 最近の仕事は、東進「いつやるか?今でしょ!」、コロワイド「太郎割」キャンペーン、ロックバンド「クリープハイプ」プロジェクト、ミスiDオーディション「すべての女の子はアイドルである。」、映画『ワンダフルワールドエンド』「さよなら、男ども。」、赤塚不二夫のフジオ・プロ「へんな子ちゃん」編集、ルーミート(カンガルー肉)を日本に広めるプロジェクトなど。連載「待っていても、はじまらない。」

小藥 元
meet & meet コピーライター

1983年1月1日生まれ。早大卒業後、05年博報堂入社。14年独立、meet&meet設立。東京コピーライターズクラブ会員。Gabaマンツーマン英会話「正解はひとつではない英会話を。」「重い腰をあげると、見晴らしがよくなりますよ。」、モスバーガー×ミスタードーナツ「MOSDO!」、マイケル・ジャクソン遺品展「星になっても、月を歩くだろう。」、フジテレビ×嵐「福嵐」、NATURAL BEAUTY BASIC「THINK BASIC.」「story&you」、ランドクルーザー「愛と厳しさが、強くさせる。」日産エルグランド「憧れるか、憧れられるか。」、コメダ珈琲「チョコラート」「ジェリコ」、ハワイ州観光局「自然は、地球を作ることをやめない。」他。著書「あなたがいるから、僕たちが生まれた。」

下東 史明
博報堂 コピーライター

1981年 京都市生まれ。2004年 東京大学法学部卒業。同年(株)博報堂入社。第四制作局、第一クリエイティブセンターを経て現在、第一クリエイティブ局。主な仕事にMINTIA/「俺は持ってる。」、一本満足バー/「まんまん満足。」、カルピスウォーター/「私は好きだから。」、GABA/「ハイ、そこでGABA。」、進研ゼミ小学講座/「実にてあつい!」、イエローハット/全キャンペーン「タイヤ、で選ぶならイエローハット」、日産自動車/販促キャンペーン「ノッテコニッサン」、DeNA/三国志ロワイヤル「みんなのサンロワ」「謎の一言」、DoClasse/「イナハナハハ」、NPO法人GreenBird/「ポイ捨てカッコ悪い」「ポイ捨て反対」、ロッテ爽/「シャキッと爽やか」「シャキキキーン」、味の素/「スープDELI」ネーミング、NTTグループ/環境スローガン「つなぐ。それは、ECO」、住友商事/採用スローガン「もがき楽しめ。」、JT/採用スローガン「まだJTにないものを。まだJTにいない人を。」、サントリー/胡麻麦茶「血圧川柳」キャンペーン 「高橋克実さん」キャンペーン、MUFGカード/「一生つきあえる」、アストラゼネカ/逆流性食道炎キャンペーン、映画「超高速参勤交代」/「このミッション、インポシブルです!」、ゼンリンデータコム/「この国に迷いがある限り。」ほか。受賞歴にTCC新人賞、TCC審査委員長賞、ヤングカンヌ日本代表、JR東日本ポスターグランプリ金賞、日経広告賞、One Show(Merit)、新聞広告朝日賞、アジア太平洋広告祭ブロンズ、交通広告グランプリ作品賞。著書に『あたまの地図帳』(朝日出版社)、『トレインイロ』(朝日出版社)明治大学非常勤講師、TCC賞審査員、宣伝会議賞審査員も務める。

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