売り方のイノベーションに取り組む
今回の事例から、売り方のイノベーションに取り組む重要なポイントが見えてきます。
一つは、カテゴリー全体を伸長させるという意識を、メーカー側が常に持っていること。「当社製品でカテゴリーをリードするんだ」という意気込みと言っても過言ではありません。今回の事例は、ある特定ブランドのPOPを取り付けて解決できる問題ではないことが明らかだと思います。
二つ目は、カテゴリーを伸長させるには、ショッパーの購買行動から「売り方」を模索するということ。事例では、華やかな「売り場作り」ばかりに目が行ってしまいがちですが、結果的には売り場がきれいに整備されたものの、ベースは、ショッパー・ベース・デザインの第一の積み木「買い物をわかりやすくする」を土台にした「売り方のイノベーション」の実行にあります。
この二つのポイントは、中長期的なパートナーとして自社のマーケティング戦略で小売業課題を解決する、というメーカーと小売業のWIN-WINの関係づくりにおける重要な核です。逆に言うと、このポイントを充分に理解せずして「売り方のイノベーション」を成し得ることはできません。
次回は、この「売り方のイノベーションに取り組む」について、さらに考察していきます。
「新しい売上を作る「売り方のイノベーション」~買物客の購買行動を、売り場で操作する~」バックナンバー
- 最終回 売り方のイノベーションとオムニチャネル(2015/4/16)
- 日本で「売り方のイノベーション」を実施するための組織と商談の工夫とは?(2015/4/09)
- メーカーと小売業がWin-Winの関係で売り方のイノベーションに取り組むには?(2015/3/26)
- 米国成功事例① スーパーで売れた「スターバックスコーヒー」とは?カテゴリーも活性化させた売り方のイノベーション(2015/2/26)
- デート成功の秘訣は、ショッパーのディマンドとインサイトが出発点。(2015/2/12)
- メーカーと小売がWIN—WINとなる「ショッパー・ベース・デザイン」はこうして生まれた(2015/1/29)
- 買い物客の購買行動を操作するとは?米国 乾電池売り場の劇的改善(2015/1/15)
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