検索連動型広告市場はグーグルの支配下にあるが、そのシェアを中国の検索大手バイドゥ(百度)がじわじわと削りつつある。
米調査会社イー・マーケターが31日発表した推計で、企業別シェアは2015年、グーグルが前年から0.2ポイント落として54.5%となる一方、バイドゥは1.2ポイント増の8.8%となった。今年の検索連動型広告の売上高予測は、グーグルが前年比15.7%増の444億6000万ドル。バイドゥは同比34.2%増の71億8000万ドルで、マイクロソフト「Bing」の2倍を超える。
世界の検索連動型広告市場のうち、2015年の中国市場は18.2%を占める149億ドル規模となる見込み。背景にはEコマース(EC)の利用が活発なことがあるようだ。今年の現地のEC売上高総計は前年比32.0%増の5626億6000万ドルと予測されており、消費者が商品を検索する機会増が検索連動型広告の出稿を後押ししている。
グーグルは2006年に中国市場に参入し、一時はバイドゥに次ぐ30%のシェアを誇ったが、政府の検閲などを理由に10年に撤退。バイドゥにユーザーが一極集中している。
米ヤフーの検索連動型広告売上高予測は前年比6.9%増の19億ドル、マイクロソフト(Bing)は同比18.5%増の34億5000万ドル。イー・マーケターは世界全体では同比16.2%増の815億9000万ドルに成長すると見ている。
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