ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン・カウンシルは、5月20日、10月に開催される世界的なマーケティング会議「ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン 2015」の記者発表会をザ・プリンスさくらタワー東京で行った。
「ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン」は、マーケティングの権威であるフィリップ・コトラー氏の提唱により、2010 年に設立された国際会議。国際機関や行政機関、企業、研究者などが一堂に会し、社会や経済の発展を促すためのマーケティングについて議論する。4回目を迎える今回は、2500人が参加した昨年に続き、2年連続で東京にて開催される。
記者発表会で、ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン・カウンシル 代表(ネスレ日本 代表取締役社長兼CEO)を務める高岡浩三氏は、「世界最大規模のマーケティング会議が2年連続で東京で開催されることは非常に名誉なこと。今年も成功させ、来年も東京で開催したい」と語り、コトラー氏との出会いについても言及。「ネスレのキットカットの受験キャンペーンについて、フィリップがローカル企業の成功事例として本で取り上げてくれたのがきっかけ。当初フィリップは、このキャンペーンをウィキペディア(Wikipedia)で知った」と場内の笑いを誘い、「日本企業は経営の真ん中にマーケティングが置かれていないことが多い。日本企業が活力を取り戻すためにはマーケティングの力が必要」と力強く語った。
ワールド・マーケティング・サミット・ジャパン・カウンシル 事務局長(ネスレ日本 チーフ・マーケティング・オフィサー 常務執行役員 本部長)の石橋昌文氏と日本マーケティング協会 専務理事の石橋正明氏、早稲田大学ビジネススクール 准教授の入山章栄氏が登壇したパネルディスカッションでは、今年のテーマ「デジタル時代においてグローバルマーケットで勝つためには」について議論がなされた。
「付加価値を積み重ねて顧客に喜んでもらうことが重要。マーケティング的な考え方や戦略はパブリックセクターでも応用できる。マーケティング担当者としてはマーケティングの力で日本を強くしていきたいという思いを持っている」(石橋昌文氏)、「過去6回の『マーケティング大賞』を受賞した企業の共通点は、トップが強烈なリーダーシップでマーケティングを実践していること、または組織でマーケティングを重要なファンクションとして位置づけていること。マーケティングを組織として重視する必要がある」(石橋正明氏)、「日本はマーケティングについても課題先進国。「共感」と「相手の立場に立って考える」というマインドが今後のマーケティングにはより必要になる」(入山章栄氏)など、今後のマーケティングのあり方が話された。
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