ヴィレヴァンの「棚作り」~ストーリーを売る、気分を売る

【前回コラム】「ヴィレヴァンに行くと、なんとなく落ち着くのは、自分だけだろうか?」はこちら

こんにちは、ヴィレッジヴァンガードの関戸です。

今回は、本・CDの品揃えについてうんぬん。私が店長をやってきた店は、だいたい書籍とCDの売上構成比が、他のヴィレヴァン店舗の約1.5倍~2倍を推移していた。様々な雑貨を仕入れてはいたが、ベースを必ず書籍において展開していたのがその理由だ。

当時、社内での私のイメージはおそらく、あまり見たこともないような書籍やCDを、これでもかとpopと編集で攻めまくってヒットを作り出す謎の人。そんなイメージだったんじゃないかと思う。

社内においても特異な売場構成というか、本に対するこだわりを強く持っていた。他のヴィレヴァンとも少し違う、本とCDで売上を作る店は何を考えて作ってきたのか、今日はそんなお話。

本は全部読んでいるのですか?はい、読んでません

そんな自分に対して、社内外からよく質問されてきたのが、

「POPだらけですが、本は全部読んでいるのですか」「1か月にどれだけ本を読んでいるのですか」。

これはもう、聞きあきるほどに言われ続けてきたコトバだ。

そんなときはいつも、「はい、本は、読んでません」と答えてきた。

全部の本を読破するのは、やはり物理的に不可能で、代わりに、どんな内容の本が流通しているかを把握していた。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 2776 / 3278 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

関戸康嗣(ヴィレッジヴァンガード 営業企画部リーダー)
関戸康嗣(ヴィレッジヴァンガード 営業企画部リーダー)

ヴィッジヴァンガード営業企画部リーダー。1999年ヴィレッジヴァンガード下北沢店に勢いで「入社したいんですけど」と言ってしまう。清貧の思想で薄給に耐えながらも、下北沢で文化発信の一端を担う。
その後「3カ月以内に売上改善できなければ閉店する予定だから」と言われながら横浜ワールドポーターズ店で店長デビュー。馬車馬のごとく働いて3カ月後には全国最下位の店舗を全国トップへ。ここでだいぶ寿命が縮まる。以後、仕事のブレーキが壊れたまま、下北沢店店長、自由が丘店店長をはじめ、主要首都圏店舗の店長を歴任する。
2006年から首都圏のエリアマネージャー、2011年震災後、東北エリアマネージャー。現在、本部にて、ヴィレッジヴァンガードのノウハウをまとめるプロジェクトのリーダー。最近では、他社の企業内研修やイベントでのPOPライティングセミナーの講師も務める。
ウェブサイト http://www.village-v.co.jp
Twitter https://twitter.com/vgvd
Facebook https://www.facebook.com/VillageVanguardOnline

関戸康嗣(ヴィレッジヴァンガード 営業企画部リーダー)

ヴィッジヴァンガード営業企画部リーダー。1999年ヴィレッジヴァンガード下北沢店に勢いで「入社したいんですけど」と言ってしまう。清貧の思想で薄給に耐えながらも、下北沢で文化発信の一端を担う。
その後「3カ月以内に売上改善できなければ閉店する予定だから」と言われながら横浜ワールドポーターズ店で店長デビュー。馬車馬のごとく働いて3カ月後には全国最下位の店舗を全国トップへ。ここでだいぶ寿命が縮まる。以後、仕事のブレーキが壊れたまま、下北沢店店長、自由が丘店店長をはじめ、主要首都圏店舗の店長を歴任する。
2006年から首都圏のエリアマネージャー、2011年震災後、東北エリアマネージャー。現在、本部にて、ヴィレッジヴァンガードのノウハウをまとめるプロジェクトのリーダー。最近では、他社の企業内研修やイベントでのPOPライティングセミナーの講師も務める。
ウェブサイト http://www.village-v.co.jp
Twitter https://twitter.com/vgvd
Facebook https://www.facebook.com/VillageVanguardOnline

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ