受賞者がアドバイスする 「宣伝会議賞」の取り組み方(後篇)

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【前回の記事】「受賞者がアドバイスする 「宣伝会議賞」の取り組み方(前篇)」はこちら

9月1日より作品募集を開始した、第53回宣伝会議賞。前回は過去最大の52万3392点の応募総数を記録し、今年もさらなる激戦が予想される。
グランプリをはじめとする前回の受賞者たちが、どのように課題に取り組み、栄冠を勝ち取ったのか。主要4賞を受賞した4人に、傾向や対策、受賞のコツ、受賞後の変化などについて話を聞いた。

宣伝会議賞 CMゴールド

「罠」篇
『セコムしてません。』と、書かれてある貼り紙が民家の窓やドアに貼ってある。
泥棒がまじまじとその貼り紙を見つめる。ハッとした顔をして、つぶやく。
泥棒:「こ、こいつは罠だ!」
急いでこの場から逃げ去る泥棒。逃げた後に一言泥棒がつぶやく。
泥棒:「セコムしてるって言われても、してないって言われても、入る勇気ないよ…。」
NA:セコムはご契約家庭100 万件突破!実績があるから、この威力。ホームセキュリティーのセコムです。

(セコム 100万軒の安心を伝えるコピー)

具体的な目標を設定

主婦 江島 ゆう子 さん

公募賞への応募は、デザイン分野で挑戦したことはあったものの、コピー分野は未知の領域でした。しかし、一度試しにやってみたら、その面白さにはまり、もっとコピーを勉強したくなり、プロがどのコピーを選んでくれるのかを知りたくて、気合いを入れて2度目の挑戦をしました。

コピーの書籍を読み、他の公募賞に応募して場数を踏み、自分のブログで没コピーをさらしてご助言を頂戴したりしながら、勉強を重ねました。また、この賞に取り組む方々のブログは大きな励みとなり、そして、ブログを通じてつながった方々との意見交換を通して、本当に多くのことを学ばせていただきました。

課題に取り組むにあたり、①1000本以上考える ②訓練のため全課題取り組む ③10本以上1次審査通過④1本以上2次審査通過、という目標を立てました。応募期間中、体調が悪く嘔吐を繰り返していたのですが、それでも粘ってしつこく課題にしがみつき、何とか目標を達成しました。ゴールドをいただけたことは青天の霹靂で、粘り強く考え続けたことが良かったのかもしれません。

受賞後の変化はこれから起こせたら…と期待しています。ど素人の私ですが、もしコピーを書く機会をいただけたら、全力を注いで取り組みたいです。

あなたにとって宣伝会議賞とは?

壁のような存在でした。1次の壁、2次の壁と、自分の壁を越えようと邁進するも、越えるまでは、その壁がどれだけ高いのかも、そして、今の実力で自分がどの辺までよじ登れているのかも分からない、そんな果てしないものだと感じていました。夢中になって登り続けていたら、いつの間にか壁を越えていたという感覚でした。

応募者に向けて一言

技術的なことはよく分からないまま手を動かしましたが、歴代の素晴らしいコピーのように見る人をハッとさせたい!という欲を持って、“どう心に触れられたら人は動くのか”をしつこく考え続けました。自分が大きな影響を受けたコピーに出会った瞬間の衝撃や感動を思い出し、課題に取り組むというのも一つの方法かと思います。

宣伝会議賞 眞木準賞

お も て な せ な い

(ECC で外国語を習う動機づけとなるような広告)

「書くシステム」を整える

アイアンオー コピーライター
城川雄大 さん

■対策

SKATはネタの宝庫。似た課題の切り口は参考にし、反対に閃いた切り口の新しさを問う判断材料にもなります。期間中は常に数冊持ち歩いていますが、カバンからあの美少女たちを取り出す際には、表紙を下に向けるなど周囲の視線には注意を払っています。

■受賞のコツ

受賞回は「量産体制づくり」が自身の課題でした。私のような素人にはいいコピーを書く腕も選ぶ眼もなく、下手な鉄砲論が賢明。しかし社会人となり時間は限られます。そこで、これまで紙発想にこだわっていたのを、全てクラウドデータに変え、思考のフォーマットをつくり、少ない時間でも場所を選ばず効率良く書ける体制を整えました。生産性は何倍にも向上しました。アマチュアにとって「書くシステム」は意外と盲点。自分なりの量産体制を築くこともコツだと思います。

■受賞後

受賞後の7月、異業種からコピーライターへ転身しました。実は受賞前に内定していましたが、本当にこの仕事でいいのか決めかねていました。コピーライターを志すきっかけである眞木さんの賞を頂けたことを運命と思い込み、ついに腹を括りました。この受賞歴は無名の新人にとって畏れ多くもありがたすぎる経歴となっています。

あなたにとって宣伝会議賞とは?

一年の集大成です。その一年間で学んだことをコピーに凝縮して、ぼくの一年どう思います?と名だたる審査員の方々にご意見を求めているわけです。回答は結果で返ってきます。応募本数、1次通過率、2次以降通過数、それらの数字が露骨な年間評価となります。受賞回もホームランあれど打率は低調、反省のほうが大きいです。

応募者に向けて一言

誰にでも受賞のチャンスはあります。私も大学1年の悔しい全滅にはじまり、最終ノミネート、シルバー、眞木準賞とステップアップできました。ただ、心より尊敬する「常連」の方々がひしめく中、私との実力差は歴然。正直すべてマグレです。しかし、誰にでも奇跡を起こす可能性は十分にあると、私の経験から断言できます。


第53回 宣伝会議賞サイトはこちら


「コピーライター養成講座」の修了生でもある城川さんが登壇するセミナー、「2時間でわかる 広告クリエイターの仕事と、就活・転職成功のセオリー」を9月11日(金)富山で開催します。宣伝会議賞受賞のコツも直接聞けるチャンス。

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