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コラム

コピーライター養成講座 講師・卒業生が語る ある若手広告人の日常

家具屋からコピーライターになるまで。

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あとがき

冒頭でお話した、広告志望の悩める就活生からの質問。

「何で自分よりも努力してないやつ、遊びほうけているやつが自分より早い時期に、良い会社に内定をもらっているんだ、というドロドロした感情を抱きませんでしたか?抱いたとしたらどうやって踏ん切りをつけましたか?」

こんなこと聞くとは、本気で広告を志す熱意ある学生だと思います。今、就活に苦戦されているということで、かなり辛い思いをされているのではとお察しします。ですが、僕はアドバイスできる立場ではないので、僕の事実だけお答えします。

まず、質問の答えはイエスです。まったくその通りの感情を抱いていたので驚きました。でもあるとき、そう思い続けたところで辛いだけ。事態は好転しないと気付いたのです。そこで、不採用の原因はすべて自分にあるとして、まず自分を「ポンコツ」だと認めることからはじめました。

すると、内定者全員すごいやつに見えてきます。会社も、僕より優れている、あるいは必要だと判断したから、その人を採用したわけです。極端な例ですが、「遊びほうけているやつ」と僕の差は、社交性や要領のよさ、興味や経験の広さ、いい意味でのプライドの低さだったりするかもしれません。その人の「いいところ」と自分の差を見つめて、自身を改めて出直した方が、悩むよりマシだと考えたのです。

かといって、人間そう簡単には変われないので、まず環境を変えよう。そうショック療法としたのが、当時はなんの興味もない「小売業への就職」だったわけです。が、もちろん正解はなく、僕は今も相変わらずポンコツなので説得力もありません。

とりあえず今となっては、せっかくの挫折なら、それをバネにしちゃえば儲けもんだな、なんて楽天的に思っています。これ、答えになってますか・・・。でも、こんなふうに挫折を経験された方が将来活躍してくれれば、僕も励みになります。がんばってくださいね。

それでは、長くなり申し訳ありません。ここお読みいただき、ありがとうございました。

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城川 雄大(しろかわ・ゆうだい)
アイアンオー株式会社 コピーライター

1990年生まれ。富山県富山市出身、在住。同志社大学社会学部メディア学科卒業。インテリア小売業を経て、2015年7月より現職。宣伝会議コピーライター養成講座大阪教室2011年春コース修了。第49回宣伝会議賞シルバー、第52回宣伝会議賞眞木準賞、北日本新聞広告賞特別賞など受賞。


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