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コラム

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【動画コンテンツ配信サービスのゆくえ】(1)テレビ番組はどこで配信すべきか?

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テレビはどこで放送すると「三方よし」になるのか?

その後の発表やディスカッションを聞いている中で、今後テレビ放送がどのような方向に進むと「三方よし」になるかを考えた結果、ひとつのアイデアに行き着いたので紹介したい。

まず、テレビ局は当然ながら地上波(あるいはBS/CS)で放送をしているが、「サイマル放送の視聴提供権」あるいは「見逃し放送の視聴提供権」を販売するというものである。具体的にいうと、番組のスポンサーが自社のサイト上で放送局のサーバーからストリーミング配信される動画を埋め込み(エンベッド)、一定期間(例えば次回番組放送直前まで)視聴提供する権利を与えるのである。「放送」する権利ではなくあくまでも提供はテレビ局のサーバーなので各種権利上の問題もクリアしやすくなるし、提供スポンサーにとっては特に1社提供などの場合には、投資しやすい上に自分がコントロールできないところで再放送されることを避けることが可能だ。

視聴者も見逃しやテレビの観られない環境での視聴が可能になる上に、コンテンツのマネタイズの幅が広がることになる。筆者はかつて番組オリジナルCMを似たような方法で運営したことがあるが、それを広告主も告知することにより視聴率にも良い影響を与えた経験があり、テレビ局(コンテンツ制作者)、広告主、視聴者全体のバリューを大きくできる取り組みとして考えられるのではないか。

今回はセミナーの報告を通じて主に「大型スクリーン」で見るテレビコンテンツの話をしてきたが、最近はスマートフォンに特化した動画視聴サービスが出てきている。昨年12月よりスタートしたLINE LIVEは延べ視聴者数が1億人を突破し、4月11日正式スタートを切るサイバーエージェントのAbemaTVやソフトバンクが提供するスポナビライブなど多くのプレーヤーが出てきており、次回はそちらについての話を独自取材内容も含め紹介したい。