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「消費財×解説動画」の新手法 コモディティ時代における商品機能の伝え方

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物語の力で理解と共感を促進科学的に実証された映像手法

商品の魅力をきちんと理解してもらうきっかけづくりとして、解説動画は店頭でも好評だという。白と黒のシンプルなイラストを手で動かすビジュアルは、インパクトがあり店頭でも映えるのが特徴だ。

—動画制作の過程では、どのようなやり取りがあったのですか。

伊藤:コンセプトをはじめとして「フロッシュ」の相互理解を重ねました。なかでも伝えたいことをそぎ落としていく作業が最も難しかったですね。これまでは、「環境に良い」「洗浄力がある」「手肌にやさしい」という3つの特徴を訴求しており、今回もすべて盛り込みたいところでしたが、動画の訴求力を高めるために、1点に絞ることにしました。ただ結果的にメッセージがより明確になり、非常に良かったと思っています。

吉田:我々は商品のプロではないのですが、そぎ落とすノウハウは持っています。解説動画の制作はお客さまとの共同作業で、キャッチボールは欠かせません。この動画では、洗剤はノンアルコールだとなぜ手肌にやさしいかを解説したのですが、訴求力の強いものになりました。これを実写でやると顕微鏡で拡大した皮膚を写すような表現になりますが、イラストなので、お母さんやお子さんも直感的に理解しやすい動画に仕上がるのです。

—まだ導入して間もないですが、現時点での反響はいかがですか。

伊藤:現在、大型の店舗を中心に動画を設置していまして、良い出だしだと思っています。私自身、先日、店頭のモニターで見て、やはりアテンションを引くものとして機能していると感じました。すでに流通の方々からも「わかりやすい」「目に留まりやすい」といった反響をいただいています。また、実際にこれがどのくらい売上につながっているのかという検証結果も出していきたいですね。

吉田:「わかりやすい」という点で言えば、物語にしていることも特徴の一つです。物語構成は、色々なパターンを実験し、どうすれば共感度が高まるのか、科学的な検証をもとに開発されています。simpleshowの解説動画は、脳科学や心理学に裏付けされた「自分ごと化」の科学的手法です。今後、Webはもちろん、店頭でも大きな可能性を感じています。

伊藤:店頭における動画は、テレビCMでは伝えきれないことをカバーするものでもあり、simpleshowによって良いきっかけができたので、これをどのように広げていくのかが今後の課題です。解説動画を使った展開は今秋にも予定しており、今後もsimpleshowとともにフロッシュが広がっていくことを期待しています。お互いドイツに縁のある会社ですしね(笑)。


編集協力/simpleshow Japan