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コラム

AdverTimes DAYS 2016

今、宣伝部門に求められる役割―広告から店頭の動線をいかに強化するか

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広い視野と高い専門性は外部パートナーとの連携で両立

――その課題を解決するために、どのような取り組みを行っているのか、具体例をご紹介いただけますか。

北川:ロングセラーブランド「雪肌精」の発売30周年を記念して、「Wishes Come True」をコンセプトに、第1弾としてディズニー映画『シンデレラ』とタイアップ。海外でもキャンペーンを実施しました。また、グローバルキャラクターに女優の新垣結衣さんを採用し、テレビCMを放送しました。第2弾では、サンゴの育成活動「SAVE the BLUE」がウルトラテクノロジスト集団・チームラボとコラボレーションし、インタラクティブ・デジタルインスタレーション「お絵かき水族館」を展開。第3弾では、ユーザーから雪肌精の魅力を募り、その価値をあらためてリマインドしました。

田口:1993年に発売した自信作「ネオレスト」は、ウォシュレットと便器が一体化したトイレで、2012年に「きれい除菌水」の機能を搭載しています。昨年2月にモデルチェンジを行った際、この機能の仕組みや良さをあらためて伝えるためのさまざまなキャンペーンを行いました。その一つが、菌の親子に菌の目線で語ってもらったテレビCMです。菌の親子がこのトイレに住めないことを切なく語ることで端的に機能が伝わり、お客さまからも専門業者からも多くの反響がありました。

北川:先ほど、マスから店頭まで、また広告からPRまで、統合的なマーケティング・コミュニケーションを実行するのが当社宣伝部の役割と申し上げました。雪肌精の30周年キャンペーンも、テレビCMやコンテンツタイアップ、PRとさまざまな施策を複合的に組み合わせ、話題を広げていった事例です。そうしたキャンペーン全体を設計し、最適解を導き出せる人材が現時点で社内に十分にいるかと言えば、まだまだ道半ば。高い専門性を持つ外部パートナーの協力をいかに仰ぐかということが重要になると考えています。広告会社、デジタルエージェンシーをはじめ、プロジェクトに関わる各社といかに「チーム」になれるか。幅広い領域への目配りができるバランス感覚と、各領域における高い専門性。相反する2つの要素を併せ持たなければならない中、後者を補完する存在として、外部の専門家との緊密な連携は不可欠だと思います。

パネルディスカッションを終えたお二人に、「あなたが目指す、理想のマーケティングチームとは?」をテーマにコメントをいただきました。