「どこでもドア」のコピーを考える
さて、1回目の講座の後半では直感に頼らず、どういうプロセスを踏めばコピーライティングができるようになるのか、その方法を教えてもらいました。その方法は…、気になる方は授業料を払って秋からの講座に通ってください。それか芸人になって宣伝会議賞のグランプリを獲ってください。
ここからは講義で出題された課題「どこでもドア2016のキャッチコピーとボディコピーを書く」を2回目の講義で松下さんから講評してもらった模様をレポートします。まず課題について説明します。
商品は「どこでもドア2016」です。機能やターゲットについては、僕の汚い走り書きがある画像を参照にしてください。
もし「どこでもドア」が本当に発明されたら、革命的すぎる商品のため、凝ったコピーは要らないと思います。ただ、今回の課題は「どこでもドア2016」、つまり既に「どこでもドア」自体は販売されているという設定で、そのニューバージョンの魅力をアピールしてターゲットに売るという課題でした。
僕は指紋認証で1名しか移動できないという機能を読んだとき、以前のバージョンでは誰もが使えてしまうのだと想像しました。つまり、使った先で誰かに使われて奪われてしまうという危険性が今回のリニューアルで解消されたのだと思いました(最も四次元ポケットは付属してないので、行った先でどうやって「どこでもドア」を収納するんだろうという課題は残るな~と思いましたが)。
次に、グーグルアース内蔵という機能から、行先を事前にある程度確認することができた上で、こと細かく行先を指定できるようになったのだと思いました。以前のバージョンでは大ざっぱな指定しかできず、どこだか分からない場所に出てしまったり、ドアを開けたらいきなり車道で事故も頻発していたりしたのではないかと想像しました。
次の、パスポート読み取り機能ですが、以前は海外に出航する際に一度空港に立ち寄らないといけなかったのが、その面倒臭さが解消されたのだと解釈しました。
以上、機能からは「安全性」「時間短縮」という有用性を導き出し、それを中心にコピーを書いて提出しました。
講評結果を公開します
今回は3つの観点からA~Eの5段階評価で採点されました。
- 商品の新しい魅力を伝えているか
- ターゲットをその気にさせているか
- 読ませるボディコピーに仕上げているか
僕の評価はというと…1がD、2がD、3がCでした!前回に引き続き、またしても低い!
評価されていた方のコピーを勝手に公表するわけにはいかないので紹介できませんが、どなたも共通して「どこでもドア2016」がどんなツールとして使えるのか具体的に示されていました。そしてどういう人に売るのかも明瞭にボディコピーに表れていました。対して僕のコピーは、新機能が可能にしたことの説明に過ぎなかったです。
ここで前回、前々回の当コラムを読んでいる鋭い方なら、こう思われるかもしれません。
「貴様、コピーは描写じゃなく解決だ云々書いていたけど、また同じ過ち犯してるじゃねーか」
と。そうですよね~。
仰るとおりです。では、なぜ過ちを繰り返すのか、その理由は何なのか。
答えは、僕が成長していないからです!学んだことをきちんと積み上げて実践できていないから、同じところをウロウロしちゃっているんでしょうね。
あと(ここからは言い訳です)、旧バージョンと2016には使い方自体に大きな差はないと思いました。瞬時に移動できるという商品の核は変わらないので、新機能の解説をコピーの中心にしてしまいました。
今振り返ると(ここから反省に戻ります)、どこでもドアの使用用途を提示した上で、そのことでかつて起きていた問題点が2016バージョンでは解消されたのだという風に考えれば良かったのかな、と思います。そうすれば訴求するポイントがクリアになる気がしますし。
それに自分はターゲットの分析が弱いな~と気づきました。松下さんはターゲットの人物の推定年収を400~600万と想定されていましたが、それを聞いても自分は今ひとつライフスタイルがイメージできません。
元々金勘定が弱いんですが、売れていない芸人にとって400万の年収を持つ人物は途轍もない資産家に思えてしまいます。ただ、ターゲットを明確にイメージできないと独りよがりなコピーを脱せないと思うので、もっとそこに時間と労力を割こうと思いました。
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