・メソッド5 「5秒インパクト」
多くの視聴者は、その動画を続けて観るかどうかを冒頭の5秒で決めてしまいます。せっかく動画のプレイボタンを押してくれた人も、冒頭の5秒で面白さが伝わらないと一瞬で離脱してしまう。頭の5秒でいかに惹きつけられるか、続きを観たくさせるか。ネタバレをしすぎない範囲で、いかにキャッチーな5秒を用意できるかが勝負の分かれ目になります。
これはすべてのオンライン動画にあてはまるメソッドでもありますが、YouTubeのTrueViewなどの広告メニューでスキップされないようにするためにも、特に重要なポイントになります。
・メソッド6 「関心と注目のモーメント」
ユーザーの関心が高いタイミング、注目しているタイミングを計ってコミュニケーションする。そうすれば、メディアにも取り上げられやすく、ユーザーもSNSなどでシェアしやすくなります。狙うべきモーメントは、たとえば季節でいうと、「正月」、「母の日」、「梅雨明け」、「夏休み」、「ハロウィン」、「クリスマス」など。イベントでいうと、「夏フェス」、「ゲームショウ」、「コミケ」、「オリンピック・パラリンピック」、「ワールドカップ」など。
世の中で話題になっているニューストピックスを捉えて、そのタイミングに合わせることも有効です。さらに、個人の生活のもっとパーソナルなタイミング、たとえば「早起き」、「通勤」、「昼休み」、「寝る前」、「夜更かし」などの瞬間を狙い撃ちする動画もあり得ると思います。
・メソッド7 「行動を喚起する#ワード」
動画を観て、心を動かされたユーザーにある行動を起こしてもらいたい、という時のポイント。ハッシュタグ「#」のあとに、具体的にどんなアクションを起こしてもらいたいかを明示すると効果的です。そうすることで、ユーザーにSNSでのシェアを促すミニマムな仕掛けとして機能させることができます。
たとえば、鬼ムービーチームで手がけたPanasonicの「LOVE THERMO」の場合、YouTubeのタイトルは「LOVE THERMO #愛してるで暖めよう (#WarmUpWithLove)」としていて、動画のラストにも「#愛してるで暖めよう」のタイトルスーパーが入っています。これにより、SNSを中心に、動画を観た人たちが、いわゆる「やってみた」投稿をハッシュタグ付きで多数アップしてくれました。また、各種メディアや地方自治体でも、実際にやってみた、という取り上げ方につながりました。
以上、主にPRとクリエーティブの視点から僕たちがまとめた7つのメソッドをご紹介しました。オンラインムービーの企画をする際、クリエーティブやPRのチームが個別に考えるのではなく、キックオフの最初からひとつのチームとして関わり合い、PRの露出からの逆算により動画を考えていく、鬼ムービーのスタイルの中で蓄えてきた知見に基づいています。
これらとは別に、オンライン上に公開したムービーを一人でも多くの人に観てもらうための、広げる視点からまとめたメソッドが、さらにもう3つあります。次回はその内容を具体的にご紹介させていただきます。
「【閲覧注意】鬼ムービーのガチすぎる動画教室」バックナンバー
- メディアのアルゴリズムを知れば、プランニングが変わる! — オンライン動画・新春座談会—【メディア編】(2017/1/30)
- プレゼン時に、何を「約束」しますか? — オンライン動画・新春座談会—【KPI編】(2017/1/30)
- “言の葉に乗る”オンライン動画は、どうやって生まれるのか — オンライン動画・新春座談会—【アイデア編】(2017/1/30)
- 動画の現時点での「答え」と「未来予想図」(2016/12/01)
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