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歴史のあるブランドを若い世代に継承するペーパークラフトムービー

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創業105周年を迎えた出光興産は、2016年9月にWebムービーを公開した。105年の歴史をペーパークラフトで見せる「The History of IDEMITSU」だ。同社にとって「新たな挑戦」となったWebムービーの制作を手がけたのは、サイバーエージェントだ。

105年の歴史を凝縮して伝える

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写真左より、出光興産 広報CSR室 ブランド・広告課 堀智尋さん、サイバーエージェント インターネット広告事業本部 中橋敦さん、杉本卓さん、新美宏樹さん

映像を制作した背景について、広報CSR室ブランド・広告課 堀智尋さんは、次のように話す。

「弊社はこれまで既存マス4媒体(テレビ・ラジオ・紙誌)を中心としたコミュニケーションを展開してきました。しかし昨今、“TVを見ない、クルマに乗らない”と言われるミレニアル世代やサービスステーションに行く機会の少ない女性に対して、出光ブランドを既存の手法だけで認知してもらえているのかという懸念がありました。創業105年の間に培ってきた出光ブランドに対する理解と共感をより得るためには、時間や場所からの制約を排した、より自由な表現を可能とするフォーマットの必要性を感じていました」。

企業として伝えていきたいポイントは、いくつかある。しかし、それをそのまま形にするだけでは、伝えるべきターゲットには届かない。そう考えたサイバーエージェント デジタルクリエイティブディレクター中橋敦さんたちは、オリエン時に聞いたポイントを独自に整理、編集。そこから、いまの出光ブランドにとって必要な企画を導きだし、提案したのが、「ブランドのアイデンティティを感じてもらえるストーリームービー」の制作だった。

その企画をつめていく中で、「The History of IDEMITSU」が生まれたのである。

ストーリームービーのクリエイティブコンセプトは、“手づくり感 ”。サイバーエージェント プランナー兼ディレクター 杉本卓さんは「出光興産について調べれば調べるほど、その歴史にはまさに戦後の日本の復興を支えた血と汗と涙が詰まっていると感じました。その濃密な内容を数分のムービーに落とし込むためには、濃密に時間がかかる表現にしたほうがいいと思いました」と話す。 “手づくり感 ”を表現すべく、「最も時間と労力をかけられる映像表現は何か?」という視点で突き詰め、辿りついた手法はペーパークラフトによるストップモーション・アニメーションだった。

「弊社にとってもペーパークラフトのコマ撮りは初の試みです。この方法では1日に数秒数分しか撮影できないことがわかっていたのでリスクのある選択でした。でも出光さんの歴史を振り返り、人のエネルギーが歴史を動かしてきたことを表現するためには、この手法しかない。逃げずに提案しようと覚悟を決めました」(杉本さん)。

次ページ 「紙と音楽と光によるノンバーバルな表現」へ続く


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