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コラム

【閲覧注意】鬼ムービーのガチすぎる動画教室

メディアのアルゴリズムを知れば、プランニングが変わる! — オンライン動画・新春座談会—【メディア編】

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2017年は「覚悟」の年。生半可なものはヒットしない

鬼ムービー・鹿間:2015年ぐらいから“動画元年”という言葉が聞かれるようになり、去年は目立った動画が爆発的に増えましたよね。今年はどんな年になると思いますか? あるいは、どんなことに挑戦したいですか?

TBWA\HAKUHODO・栗林:一言で言うと、今年はより、”覚悟”が求められるようになると思います。生半可な表現では、もうシェアしてもらえない時代になるというか。だから、企業側も、クリエーターも覚悟が必要ですよね。死ぬほど面白いものを作るとか、社会に提言するとか、そもそも商品をつくり出す、とか方法はいろいろあると思いますが、どれも、”覚悟”があるとできることが、もっとあるように思います。

栗林和明さん(TBWA\HAKUHODO Buzz Machine)
1987年生まれ。上智大学経営学科卒業。専門は「バズ」。 話題の“量”、“質”、そして“精度”を高める。 過去100社以上のプロモーション施策を担当し、直近で獲得映像再生数は1億回突破。主な担当作品は縦型スマホジャックMV「RUN and RUN」、日産自動車「Intelligent Parking Chair」「#猫バンバン」、オーストラリア政府観光局「GIGA Selfie」、AKB48「ハイテンション」MV、「COGY」ブランドムービー、サントリー「忍者女子高生」、など。 カンヌライオンズ Gold、スパイクスアジア Grand Prixなど、受賞歴多数。

鬼ムービー・鹿間:無難というか、中くらいの動画が世の中に流通してしまったので、かなり振り切らないと、ヒットは厳しいということですか?

栗林:そうです。あと、データがもっと身近になる年ではないかと思います。結果的に、プランナーもクリエーターも、「こういうコンテンツなら、これぐらい広がる」っていう、その感覚値がどんどんたまって全体の精度が上がるんじゃないかと思います。

SIX・本山:広告活動って、“広く告げる”ものですよね。今のオンライン動画は、「広く」に特化しすぎている気がしますね。広げる手法も大事だけれど、“告げる”も大事。告げないと広告にはならないと思います。去年までは“広げる”に終始した気がするので、逆に、“告げる”ことの大切さをクライアントも含め、考え始めてるんじゃないかな。だから揺り戻しでそっちにいくと思います。きっちり「告げる」ためには、やはり予算もないとダメですよね。

博報堂・川地:僕も全く同じです。これからは、売れるかどうかが、企画の決め手になってくると思う。“売り”に結びつけるには、多角的な広告の一部としてのオンライン施策になってくるのではないですかね。増えてくるのはきっと、マス主導型。マスで訴求する、その商材のコンセプトをWEBの文脈で広げ、補強するという感じになる気がしますね。単発でオンライン動画の再生回数を狙う、海老で鯛を釣るようなやり方がずっと続くとは思えないです。マス主導型とWEB CM型に集約されていくような気がしますね。一方で、メディアを確保できる予算がない案件もあるので、例えばですけど地方自治体の動画プロモーションみたいなものは続くと思います。

川地哲史さん(博報堂 ID局 ディレクター)
デジタル、SP、PR、クリエイティブ、すべてのスキルに関わりながら「ブランデッドコンテンツ」になりうるコミュニケーションを生み出していくことを目指す。主なWEB動画プロモーションに、「NTTdocomo/3秒クッキングシリーズ」「JRA/JAPAN WORLD CUPシリーズ」「バンホーテンココア/MAMAMETAL」「Yahoo!/SMART STRETCH 360」など。カンヌライオンズゴールド、アドフェストグランプリ他、国内外80以上の賞を受賞。

読売広告社・皆川:今、話に出ましたが、「売れた」ということでブランドに貢献できる事例をつくりたいですね。動画だけじゃない、いろんなものをプラスした統合的な企画を試したいです。あと、業界の人だけじゃなく、お茶の間にいる普通のお母さんにも知ってもらえるようなものをつくりたい。まだまだテレビのリーチ力は強いですが、それを凌駕するような企画で、お茶の間に食い込みたいですね。広告じゃないけど、PPAPみたいに(笑)。

鬼ムービー・鹿間:PPAPを超える仕掛けをしましょう! みなさん、ありがとうございました。

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