「いい目的」にSMACの考え方
「いい目的」を持つことの意義は理解できました。では、いい「目的」とはどのようなものでしょう。上記の意義を達成するためには、解釈の余地がない、というのは重要な考え方です。誰もが同じように理解できる目的を設定することは難しいのですが、そのためのいい道具があります。今回はその道具のひとつ、SMACについて説明することにしましょう。
SMACというのは「Specific(具体的)」「Measurable(測定可能)」「Achievable(達成可能)」「Consistent(一貫性がある)」をつなげた単語です。また、AはAchievable(達成可能)と説明されることもありますが、Agreed(合意された)と変化することもあります。ひとつずつ説明していきましょう。
Specific(具体的)–数値化する
Specificとは具体的ということです。具体的であれば、解釈の余地を小さくできます。そのためには、数値化しておくと便利です。「市場でリーダーシップを確立する」という代わりに、「10%の金額市場シェアを確保する」と表現することで具体性は格段に上がります。ここに読み手の解釈の差が入り込む余地はありません。
Measurable(測定可能)–測定方法、単位を明らかにする
Specific(具体的)に記述すると、必然的にMeasurable(測定可能)を意識することでしょう。10%の市場シェアを目的に設定したとしても、測定できなければ意味がないからです。市場シェアは数量シェアなのか、金額シェアなのか、測定方法を明示しておきましょう。
Achievable(達成可能)–実現可能性を測る
Achievable(達成可能)とは目的の達成が可能そうであること、あるいは達成が不可能ではないことを意味します。それに対し、Agreed(合意された)は組織や会社の中で合意がとれていることを示します。組織によって目的の達成可能性を優先する場合と、組織内・社内の意思統一を優先する場合があるのかもしれません。前者は社外の不確実性を強く意識し、後者は社内の確実性を重視していると思われます。
目的を明示するにあたっては達成可能性も合意も、ともに大事です。Agreed(合意された)かどうかは、上司に確認してみればいいので、判断自体は難しくありません。Agreedでなければ合意を取りに行きましょう。しかしながら、Achievable(達成可能)を担保するというのは簡単なことではありません。とはいえ、ここをきちんとしないと非現実的な目的を設定することになりかねません。どうすればいいでしょう。
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