「市場でリーダーシップを確立する」という目的に、あなたは何を想像するか

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帰納的に可能性を測る

「地球も月も火星も丸いから、木星も丸いに違いない」という考え方が帰納法です。この考え方を使えば、過去の実績を参考にして、目的達成の可能性を推し量ることができます。

「6ヶ月間で市場シェア10%を確保する」という目的の達成可能性を考える場合、以前にも10%の市場シェアを達成したことがある、過去18カ月の平均成長率を維持できれば6ヶ月後に10%までいけそうだ、といった検証ができれば、過去の延長線上に実現可能な未来を想定できます。対して、過去5年間の最大シェアが6%だとすると、本当に6ヶ月で倍に近い10%が達成できそうか、不安になるかもしれません。

ただ、この便利な方法には大きな問題があります。文字どおり、過去の延長線上に未来を見ていることです。時間の流れは一般的には過去から未来へとつながっていますが、世の中には不連続の出来事もたくさんあります。今までに経験したことのない大成功などです。

自転車では一日かけても辿りつけなかったところへ、自動車なら簡単に行けます。自転車の経験だけで、自動車の限界を推し量るべきではありません。過去のモノサシでは測れない未来があります。特に、大規模なイノベーションを計画している場合にはなおさらです。

演繹的に可能性を測る

もうひとつの方法は帰納的ではなく、演繹的なやり方です。たとえば、「(大きな)天体は重力により、中心から表面までの距離が等しくなるので球体になる」という知識と論理にもとづいて、「大きな天体である木星は球体であるだろう」と考えます。

過去の実績ではなく、論理の積み上げで目的の達成可能性を予測します。この方法であれば、新しい試みが過去の実績に排除される可能性は少なくなります。経験に基づいて考えれば不可能でも、論理を積み上げることで過去の束縛を逃れ、新たな道が示されるかもしれません。

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