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コラム

#石井リナのゆとりですがなにか

終わらないインスタ映え、続く波は「フォトジェニックなミュージアム」

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企業も立体的な提案を行いはじめている

ミュージアムほどの規模ではないものの、企業による平面的でなく立体的な提案も見られるようになりました。飲料ブランドの「ペリエ」は、フォトジェニックなポールプールのスタジオを登場させ、アパレルブランド「marimekko(マリメッコ)」は巨大バルーンの中にブランコを用意しました。

どちらも登場した場所はニューヨークですが、ペリエのInstagramには「ワシントンにも来て!」「早くいきたい!」などとのコメントも多く、ユーザーがイベントを熱望していることもうかがえます。

BOSCO HPより

もともとアートとInstagramには密接な関係性があるといっても過言ではありません。Instagramが始動するインスタミート「#empty(エンプティ)」はメトロポリタン美術館で行われたことが、始まりのきっかけといわれています。

日本でいえば、草間彌生さんの作品で有名な直島や石川にある金沢21世紀美術館、六本木アートナイトなどもInstagram上で見た経験のある人も多いのではないでしょうか。

素直に作品を見たいから行く、写真に収めたいから行く、SNSになんとなく載せたいから行く、SNSに載せることで誰かと繋がれるかもしれないから行く。若者の欲求は単調なものではなく、複雑です。

きっと自身ですら、どの順に、どの欲求が発生しているのか分からないほど。そして、若者の消費行動とSNSが関係していることも事実だと認めざるを得ないでしょう。

フォトジェニックなミュージアムが支持される理由は、「楽しそうな私」が映せる場所だからかもしれませんし、「一足先に行ってみたよ」と言えるからかもしれません。もっと単純に「楽しそうだから行きたい。記念にInstagramに残したい」だけかもしれません。

書いてしまったので、マーケターのみなさまに提案しているようですが、しばらく傍観したいと思います。そして、そろそろ日本にもこの波がくる頃ではないでしょうか。