ミレニアルズを紐解く上で、動画配信サービス「Netflix(ネットフリックス)」は重要なキーワードです。海外の記事や調査でも、それらはよく一緒に持ち出されています。Netflixは、世界で1億400万人以上の利用者がおり、米国ミレニアルズの過半数は家族や友人とアカウントをシェアしているといわれています。
Netflixが若者に支持される理由は、いくつかの理由があります。コンテンツの質の高さ、レコメンド機能によるアルゴリズムなどもその一つです。
加えて、オリジナル番組の豊富さも注目される理由の一つです。そしてそれらの番組は、SNSと連動していることも多く、Netflixのプラットフォームの域を飛び越えて若者に閲覧されています。今回は、3作品にフォーカスして、どのようにドラマとSNSが連動しているのか見ていきたいと思います。
1. 登場人物がSNSアカウントを持つ「13の理由」
大人気のオリジナルドラマの一つに「13の理由」があります。アメリカのある高校で女子高生が自殺してしまい、その背景を紐解いていくというストーリーです。いじめ、同性愛、レイプなど、アメリカのティーンにとってリアルな悩み事や問題が描かれています。
「13の理由」は、Instagramを上手く活用しています。公式Instagramアカウントの他に、登場人物たちのInstagramアカウントが実在しています。それぞれ、公開アカウントのものもあれば、非公開アカウントのものまで。ドラマの設定における、実生活を送っているような投稿がなされています。
登場人物のアカウントの投稿をリポストしたり、つなぎ合わせて動画をつくるなどしたものが、公式アカウントには投稿されています。加えて、作品中に出てこなかったシーンやセルフィー写真、メモなどが公式アカウントでは投稿されるため、NetflixとInstagramを見ながら、謎解きをすることができます。
投稿される情報は、公式アカウントに集約されているため、実際には公式アカウントをフォローしていればいいことになります。ただ、登場人物たちが高校生だということもあり、彼らが実際にSNSを持つことは、作品がよりリアリティのあるものとなり、没入感を生むとも言えるでしょう。
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