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コラム

#石井リナのゆとりですがなにか

Netflixの作品に学ぶ、ドラマ・SNS連動コンテンツのあり方とは

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3. Instagramフィード、ハッシュタグ、Storiesを使いこなす「シーズ・ガッタ・ハヴ・イット」

アカデミー賞受賞監督スパイク・リーがNetflix用にリメイクした「シーズ・ガッタ・ハヴ・イット」。ブルックリンで、タイプの違う3人の恋人との生活を謳歌する、黒人女性の話です。

自分らしさや、本当の幸せを追い求めるストーリーで、メッセージ性の強い内容が取り上げられています。また、作品のタイトルは全てハッシュタグで表現されており、SNSを意識した作りとなっています。

1話では、街中で女性が男性に蔑視されたり、卑猥な言葉をかけられることについて取り上げています。夜道に急に男性に抱きつかれたシーンが描かれ、「黒人女性の命も重いよね?」という意を込めて「#BlackLivesMatter」というハッシュタグを投影して1話は終わります。

このハッシュタグはすでにSNSでよく使われているハッシュタグです。Instagram Storiesなどでハッシュタグ検索をすると、ハッシュタグ付きで同作品をシェアしている様子が見受けられます。この問題に共感し、自身のSNSで投稿していることが分かります。

また、作品作りだけでなく、「シーズ・ガッタ・ハヴ・イット」のInstagramアカウントは芸術的な美しさです。主人公が絵描きであることに所以しており、一枚のキャンバスの上に絵が描いてあるような構成となっています。

アカウントのフィードが綺麗だと、公式アカウントを直接覗きにいく習慣がつき、エンゲージメントが高くなることが期待されます。これは日本でも流行った表現の一つでしょう。

また、ハッシュタグやフィードだけではありません。より若者に親和性のあるStoriesも活用しています。監督のインタビューが掲載された様子を投稿しており、スワイプアップで外部サイトに誘導しています。別日には主人公のGIFを投稿していました。

次ページ 「若者の思考を理解しているか」へ続く