#SXSW2018 大企業の参加が増加、トレーディングショーの変化(本間 充)

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スタートアップの方法を学んだ大企業の取り組み

SXSWでは、開催期間中にいくつかの授賞式もあります。その中でも、今年で21回目の開催になったのが、「Interactive Innovation Awards」です。以前は、ここもスタートアップや小さな企業の登竜門でした。2007年にはTwitter、2011年にはAirbnbが、受賞している、インタラクティブ・イノベーション・アワードに、マイクロソフトや、グーグルとリーバイスの共同プロジェクトや、北米トヨタなど、非常に有名な大企業が参加しています。

今まで大企業はスタートアップの取り組みを眺めて、参考にしてきました。しかし、潮流は、大企業がスタートアップの方法を真似して、イノベーションに向き合う時代になったのかもしれません。ここは、日本の企業のイノベーションに向き合うヒントになるのではないでしょうか。

ロッキード・マーティン社のブース。

人らしく生きるために必要な技術・サービスを選ぶ

博報堂のブース。

さてSXSWといえば、将来の技術のショーケースと言われていたのですが、今年ほど「人」という言葉が登場した年はなかったかもしれません。ICT技術は安定期に入り、ICTを使ったサービスの時代になりました。例えば、FintechやIoTは、まさにそうしたサービスの基軸になる技術の代表です。

問題は、私たちがこれらをツールとして理解し上手に使いこなし、「人」として幸せで、生きがいのある人生を過ごせるかです。人との出会いを、スマートフォンのアプリで探すこともできますが、本当にそれが幸せなのか?本当の「人間関係」とは何なのか?そんな質問が多く投げかけられたのが今回のSXSWの特徴のひとつだったのでしょう。

SXSW Interactive自身が、ある意味、次のステージに入ったのでしょう。「デジタル技術開発の時代」から「デジタル技術を使った生活を設計する時代」に。そのためには、私たち「人」がどう生活したいのかを再定義する時代になったと言えるのではないでしょうか。今までの「新しい技術・サービスを、興味で使う時代」から、「人らしく生きるために必要な技術・サービスを選ぶ」時代になってきたのかもしれません。

アクセラレータピッチの贈賞式。

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