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コラム

ヒーローたちの必殺マーケティング術

服育? 食育?それがどうした—NHK・Eテレ「ビットワールド」の狂育マーケティング

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クレイジーって楽しい

子どもは「うんこ」や「おちんちん」が好きです。うちの娘は「だんご三兄弟」の「だんご」の部分を入れ替えて楽しそうに歌っています。

子どもたちの名誉のために言っておきますが、彼らは物体としての排泄物や性器が好きな訳ではありません。それを口に出すことで良識ある大人が困惑する様子やタブーを冒す快感を楽しんでいるのです。

常識や偽善や予定調和をひっくり返すのって、楽しいし気持ちいい。

それは子どもも大人も変わらないんじゃないですかね。それが表現が持つ根源的なパワーです。

「うんこ漢字ドリル」は「うんこと勉強」を掛け合わせるという、小学生でもやらないようなシンプルでプリミティブなアイデアがヒットにつながったのではないでしょうか。子どもが成長するにつれて「うんこ」で笑わなくなるのは「うんこ」が予定調和になるからです。

ドリフを見て立派に育った大人もいっぱいいるんだから、大丈夫。うちの娘もあっという間に「ビットワールド」を見なくなる日が来るのだと思います。

教育の天才 Eテレ

Eテレはビットワールド以外にもクレイジーな教育番組が多いです。褒め言葉です。テーマは教育的で崇高なのですが、その伝え方が狂気に満ちています。天才となんとかは紙一重です。

世界の美術品を紹介する「びじゅチューン」は井上涼さんのわけわからん世界観のアニメと独特の歌声がループして二度と頭から離れません。

レシピを覚えやすく歌で紹介する料理番組「ごちソングDJ」では、DJみそしるとMCごはん(おみそはん)の狂気に満ちたゆるさが暴走します。

いいことってマジメに伝えても伝わらない。

一見非常識に見えるようなユーモアや、不条理でクレイジーな世界が子どもたちを惹きつけるということを長年の経験から肌感覚でわかっているのだと思います。

民放のバラエティも広告も最近はみんなオトナでいい子ばかりになっちゃったけど、Eテレはどうかいつまでもイカれたコドモのままでいていただきたい。

娘がいつか「ピタゴラスイッチ」の隠れた狂気に気づく日を心待ちにする父でした。

お わ り