ヒーローたちの墓場

【前回コラム】「テレビの敵か、味方か。ユーチューバーのカウンターマーケティング」はこちら

市場から退場したヒーローたち

5回にわたってヒーローたちのマーケティングにヒットの秘密を学んできましたが、テーマとして取り上げたのはいわばヒーロー界のメインストリーム。市場での競争に勝ち残ったエリートの皆さんです。

最終回にあたる今回は、大人の事情や市場の競争に破れやむなく一旦退場していった、愛すべきヒーローたちにスポットを当ててみたいと思います。

現代でも通用するような先見性のあるテーマ、オリジナリティ溢れたキャラや個性的すぎる敵など、あのなんともいえない味わいを理解するには、当時の子どもたちには早すぎたのかもしれません。

未だに鮮明に記憶に残っているくらいなので、当時はそれなりにヒットしていたはずですが、いつの間にか姿をくらましていました。彼らはなぜ時代のアイコンになれなかったのでしょうか。

トラウマレベルのおどろおどろしさ「変身忍者 嵐」1972-1973

「時代劇版仮面ライダー」という意気込みで二匹目のドジョウを狙いにいって、スベってしまった時代劇ヒーロー。

いざ蓋を開けてみたらヒーローというより和風怪奇ホラー。全国のキッズに消えることのないトラウマを植え付けました。

まず主人公の嵐の仮面がまるで般若。ギョロリとした「目玉」がイッちゃってて近寄りがたい。そういえば「目玉」のあるヒーロってあんまりいませんね。

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石井 原(ネアンデルタール クリエイティブディレクター、アートディレクター)
石井 原(ネアンデルタール クリエイティブディレクター、アートディレクター)

1969年生まれ。武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科卒業。博報堂を経て、2005年風とバラッドに参加、2011年ネアンデルタール設立。東京ADC賞、朝日広告賞、毎日広告デザイン賞、日経広告賞グランプリ、東日本ポスターグランプリ、第50回ACC賞マーケティング・エフェクティブネス部門グランプリ ほか。

石井 原(ネアンデルタール クリエイティブディレクター、アートディレクター)

1969年生まれ。武蔵野美術大学 視覚伝達デザイン学科卒業。博報堂を経て、2005年風とバラッドに参加、2011年ネアンデルタール設立。東京ADC賞、朝日広告賞、毎日広告デザイン賞、日経広告賞グランプリ、東日本ポスターグランプリ、第50回ACC賞マーケティング・エフェクティブネス部門グランプリ ほか。

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