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周年事業こそ、企業のブランド力を高める絶好の機会だ

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森門教尊

どの企業・団体にも訪れる「周年」のタイミング。あまり機会がないからこそ、どこからどう手をつければよいのかわからないという悩みが発生しがちです。そのような悩みに応える本として、新刊『成功する!周年事業の進め方』が発売になりました。今回は、本書の中身を少しだけアドタイで公開していきたいと思います。ちょうど担当になった方も、社内でそれらしき話が出ている…という方も、ぜひ参考にしてみてください。

この時代に周年事業に取り組む意義

企業経営や従業員を取り巻く環境が激変しようとしています。政府が最重要課題の一つと位置づける「働き方改革」は官民一体の試みとして、今やあらゆる企業が意識せざるを得ないものとなりました。併せて、大手企業でも「副業解禁・兼業自由化」の動きを見せ始め、従業員が多様な働き方を実現できる素地が出来つつあります。さらには「AI」や「RPA(Robotic Process Automation:間接業務などの自動化を図る技術)」に代表されるテクノロジーやツールの進展は、私たちの業務に多大な影響を及ぼすものとされています。

企業と従業員との関係が大きく変わる中で、従業員の帰属意識や忠誠心の醸成を図るためのあらゆる施策は古き懐かしき時代のもののように映ります。そもそも1つの企業に勤め続ける前提が崩壊し、1社に縛られず自由な働き方が可能になったこの時代に、企業が周年事業に取り組む意義とは何だろう、こうした問題意識の下で私は今回、『成功する!周年事業の進め方』の執筆にあたりました。

申し遅れましたが、私はかれこれ20年近くブランディング・マーケティングを専門とするコンサルティングに従事し、2015年からは宣伝会議の教育講座「コーポレートブランディング推進講座」で講義を担当しております。そのような私が昨今、コンサルティング現場や講義を通じて特によく耳にするのは、「ブランディングを通じて事業変革を図りたい」という声でした。著書の中ではこれらの声に応えるべく、社内を巻き込みながら進める様々なブランディングの具体方法論を展開しましたが、本コラムではその一端を紹介するとともに、読者の皆様がブランディングに取り組まれる際の心構えをお伝えしたいと思います。

次ページ 「ブランディングで大切な2つの「約束」」へ続く