カンヌ初参加者から見たカンヌライオンズ2018レポート&セミナー実況(Droga、電通セミナー)

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カンヌでのセミナー①
David Droga「I’m Not Sure I’m Right but Who is?」

いくつもセミナーがある中、会場について最初に参加したのは、初日の朝にあったDroga5代表のDavid Droga氏のセミナーです。カンヌの殿堂入りをはたしたクリエイターが、今年大きな変革を迎えるカンヌの初日に何を語るのか大変注目が集まったセミナーで、会場はほぼ満席でした。

蓋を開けてみると、Drogaの30年にわたるキャリアに関してジョークを交えた、全体的に非常にフランクなトーク。

しかし、45分という短い時間の中で、強く心に残ったメッセージがありました。

それは、常に「自分らしくあり続けることが一番」ということ。
そして、自己満足や人のためになっていない広告はつくらないこと。

「いい表現を作るためにアイデアをジャンプさせるには、左脳的な部分よりも右脳的な部分で考えることがポイント」とも話されていて、たとえば、かつてDrogaが携わった仕事ではマス広告を打つのではなく、巨大なビルを建てるという提案をしたことがあるそう。それくらい、「アイデア」に対してフレキシブルで本当にいいと思うことを提案しているのだなと感じました。

世界的トップクリエイターがこうした信条を持って30年仕事に臨んできたことを、カンヌ初日のセミナーで世界中に向けて話していたのは、「クリエイターは、それでいいんだよ、もっと楽しもう」と伝えられている気がしました。周囲の方も、うんうんと頷いていた方が多かったと思います。

そんなDrogaのセミナーの中で、彼の仕事として1つだけ事例紹介されたのが、「Christie’s(クリスティーズ)」という美術品のオークション会社の事例でした。

絵画を売ることではなく、「絵画を見る人の興味」に注目したアイデアで、非常にシンプルなアイデアでありながら、胸を打つクラフト力の高い作品です。

The Last da Vinci / Christie’s / Droga5

ダ・ヴィンチの絵画の下に隠しカメラを仕掛け、見ている人の自然な表情を撮影し、つないだ動画です。セレブも含めて、様々な人が絵画に感動している様子をリアルに表現することで、胸を打つ映像になっています。

こちらは、今年のFilmCraft部門でGoldを受賞しています。

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