コラム

関西で戦う。クリエイターの流儀

大阪にいるカウボーイは、働き方で新たな地平を目指す

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大阪のカウボーイが新たな地平を切り開いて、関西で戦う理由とは

田中は、前田将多さんのことを数年前から知っていました。それは、前田さんが書かれていたブログで。今回の記事では内容には触れないのですが、2018年になって、今回の取材をきっかけに、前田さんからご自身の新たな取り組みやそれに至るまでの冒険譚を聞かせていただけて、本当に良かったです。

さまざまな葛藤を抱えていた会社員時代から、手探りだけど充実した日々へと移り、今なお関西で戦う理由をお聞きしました。

—前田さんは東京出身というのもあるのですが、お店も大阪・本町に出店し、これからも関西で戦う理由というのは何なのでしょうか?

前田:逆に東京出身だったことと、海外の大学へ行ったことが大きくて。あまり東京に幻想がありませんね。会社員時代も東京へ戻るという話は断ったくらいです。理由は単純に関西の人が好きだから。あとは山も海も近いし、文化も豊かなので住環境としてはとても良いです。東京に行った方が結果的に儲かるかもしれないけど、関西・大阪が好きなんです。

それに、「スナワチ」というお店は革製品を扱っています。関西は兵庫県の姫路市に多くのタンナー(動物の皮を革に加工する職人やその会社)がいて、その革が大阪の問屋さんに卸されるので、地理的にも関係が近いというのはメリットですね。

—ものづくりの環境としてばっちりですね。「スナワチ」はどのようなお店を目指しているのですか?

前田:2015年にオンラインストアを立ち上げて、お店は2018年5月18日にオープン。実は、立地には考えがありまして。駅近ですが、ショッピングの中心地ではなくちょっと外れにお店を構えました。そもそも、「スナワチ」で扱っているのは職人が1つひとつ丹精込めて作っている革製品。なので、その良さをしっかり説明しないと伝わりません。だから、お店の場所はあえて探して来てもらって、ゆっくりお話しできる場所にしているのです。

また店舗内にアトリエを併設し、そこで後藤さんという職人のものづくり風景も見ることができます。彼は「スナワチ」に共感してくれ、一緒に仕事をしたいという想いから大分から大阪へ移って来ました。オーダーメイドの相談も受けやすくなったのはもちろん、「誰」が作っているのかが伝わるのが良いと思います。

ネットの時代だからこそ、実際に見たものや触れたものに価値がつくようになりました。お客さんの反応を直接見られて僕も職人も新たな発見があるし、何よりも目の前でお客さんが喜ぶ姿を見られるのが本当にうれしいですね。

スナワチ店内

—それは今の仕事の醍醐味ですね!ちなみに、最後にお聞きしたいのですが、「スナワチ」ってどのような意味があるのですか?

前田:「スナワチ」で一緒に働いている職人の後藤さんもそうですが、作るのがうまい人って伝えるのが苦手なことが多いんです。なので、僕が「この製品は、すなわち、こうなんです」とわかりやすく伝えるのが役目。だから、「スナワチ」という社名。ものの良さや魅力を伝える仕事は、コピーライターと基本的には同じ。電通時代と全然違うことをやっているって言われそうですが、僕にとっては一緒のことなんです。

—会社員時代と今では働き方は違うけど、やろうとしていることの根っこは一緒なんですね。働き方を変えることもですが、自分が大切にしていることを全うし続けることも重要だなと思いました!今後の「スナワチ」の展開が楽しみです。お話ありがとうございました!

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