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内田珠鈴さんも共感!コピーを生み出す3つの「接続詞」とは?

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コピーの「矢印」を生む、3つの接続詞

—コピー考えるポイントがあれば教えてください。

阿部:僕も最初からうまくコピーが考えられたわけではないんです。最初はうまく書けなかった。でも、よく考えるとコピーにはなにかしらの「矢印」が含まれていることに気づいたんです。言葉の中に企てだとか、その言葉が持つ目的みたいなものが必ず入っている。

たとえば前回のグランプリ作品「クリーニングじゃ明日の告白に間に合わない。」も、洗える制服なら自宅で洗えば間に合う、という菅公学生服さんの学生服の良さを伝える矢印が暗に含まれていますよね。

矢印を含ませるために、僕はいつも3つの接続詞を使ってコピーを考えます。その接続詞とは「そもそも」「たとえば」「つまり」の3つ。

「そもそも」は自分の中で問いを立てるのに必要な言葉。今回の課題なら、例えば赤城乳業さんの課題に取り組むときに、「そもそもアイスとは何だろう?」と考えてみる。次に「たとえば」を持ってきて、自分がいつアイスを食べていたかを考える。そうやってどんどん頭の中に大きな円を広げていきます。すると「冬に暖房がきいた部屋で食べるアイス」も思い出せる。「つまり」アイスの冷たさは、「冬の贅沢」という価値も見えてくる。一般的なイメージを動かす、新たな矢印をもとに、それを伝えるための言葉を考えていくんです。

内田:そう考えると、考えやすいですね。作詞づくりにも似ているところがあるように思います。歌詞はコピーと違って長いので、まずは最初に土台をつくってどんな物語にしていこうとか、どんな言葉を当てはめようかと考えます。その土台にあたる「この子はいま、どこにいるんだろう」とか「何をしている子なんだろう」といった部分を考えることがコピーでいう接続詞を考えることにあたるのかな、と思いました。

—第56回「宣伝会議賞」の締切まであと1カ月を切りました。中高生の皆さんにメッセージをお願いします。

阿部:この記事を読んでしまったあなたは、あと100本コピーを書いてほしいです(笑)。今の時代は「自分なんて書けるはずがない」とか「こんなものを出したら恥ずかしい」とか、自己評価の壁がすごく高くなっている気がします。だからその壁を突破するために、良いものを書こうとするより、まずは本数を書いてほしい。100本はとても多い数に感じるかもしれないけど、走り書きした一言の中に、きっと素敵なキーワードなりコピーがあるはず。だから、ひとまずは「もう書けない」というところまで書いてみてほしいですね。

内田:今回の課題を見ると、私たちの世代に親しみのあるものがいっぱいあります。普段の生活の中で食べていたり、使っている身近なものがとても多い。そういう企業が自分の書いたコピーを使ってくれたらとても嬉しいですよね。
書くきっかけは「この商品をいつも使っているから」でも良いと思います。せっかく誰でも応募できるチャンスなので、ぜひ挑戦してもらいたいです。中高生の今しか書けない気持ちやフレーズを、楽しみに待っています!

内田珠鈴
女優・歌手

2001年4月26日生まれ。福岡県出身。牡牛座。O型。2003年にファッション誌「JSガール」のオーディションでグランプリ受賞。フジテレビ系「めざましテレビ」 イマドキガールとして出演中。ニッポン放送「内田珠鈴のオールナイトニッポンi」、映画「ヌヌ子の聖★戦 ~HARAJUKU STORY~」11/16~全国ロードショー、2019年カレンダーが10月27日に発売。4thワンマンライブ12月21日に渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて開催。

 

阿部広太郎
電通 コピーライター/プロデューサー

電通コンテンツビジネス・デザイン・センター所属。作詞や企画など、言葉の力を軸にコンテンツ開発を担う。映画「アイスと雨音」、映画「君が君で君だ」プロデューサー。著書に、『待っていても、はじまらない。-潔く前に進め』(弘文堂)詳しくはTwitter:@KotaroA へ。

 


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皆さまのご応募、心よりお待ちしております。