ジョンソン英首相の退院スピーチが心を揺さぶる理由は、8回もの「ありがとう」

【前回コラム】「新型コロナでNYCは外出制限  非常時に「芸術の力」を活かすアーティストたち」はこちら

先日、新型コロナウイルスを克服し退院したボリス・ジョンソン英首相。一時期はICUにも入ったが持ち直し、4月9日には一般病棟に移り、12日に無事退院した。

その際、5分ほどのビデオメッセージが公開されたのをご覧になった方も多いだろう。熱く、人間臭く、パーソナル・アプローチで、訴えかけてくるその語り口に、心を揺さぶられたのは筆者だけではないはずだ。

ボリス・ジョンソン首相のビデオメッセージ(BBC News)。

※スピーチ全文はこちら

外見も話し方も気取らない

この日のジョンソン首相は、濃紺のスーツに白のドレスシャツ、赤地に白いドットのタイという出で立ち。病み上がりでやつれた感じは残るものの、喋り方は語調が強めの発声で勢いが感じられた。

筆者の在住国であるアメリカのトランプ大統領とも、しばしば比べられることのあるジョンソン首相。過激な発言などもある御仁だ。

この日は、髪はボサボサっとしており、ネクタイも少し曲がっていた。これらの外見はボディランゲージも含めたアピアランスとプレゼンス、喋り方とリンクしていてお高くとまった感じがしない。国民から「ボリス」とファーストネームで呼びかけられる政治家は彼だけというのも、そのような理由からだろう。そしてボサボサにも関わらず、不潔感やだらしなさも感じない。なかなか興味深い人物だ。

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日野江都子(企業ブランディング・プロデューサー/ 国際イメージコンサルタント)
日野江都子(企業ブランディング・プロデューサー/ 国際イメージコンサルタント)

東京生まれ、ニューヨーク在住。フリーランスを経て、2004年、ニューヨークでリアル コスモポリタンを設立。日欧米亜合わせ数千人のハイプロファイリング・クライアント(日系企業や外資企業日本法人の経営層、政治家、財界人、セレブリティーなど)の包括的なブランディングを手がけてきた。施策提案など総合的なコンサルティングを実施し、高い評価を得ている。主な著書『仕事力をアップする身だしなみ 40のルール』(日本経済新聞出版社) 、『Premium Image Management for Men』DVD監修(SONY PCL)、『NY流 魅せる外見のルール』(秀和システム) など。

日野江都子(企業ブランディング・プロデューサー/ 国際イメージコンサルタント)

東京生まれ、ニューヨーク在住。フリーランスを経て、2004年、ニューヨークでリアル コスモポリタンを設立。日欧米亜合わせ数千人のハイプロファイリング・クライアント(日系企業や外資企業日本法人の経営層、政治家、財界人、セレブリティーなど)の包括的なブランディングを手がけてきた。施策提案など総合的なコンサルティングを実施し、高い評価を得ている。主な著書『仕事力をアップする身だしなみ 40のルール』(日本経済新聞出版社) 、『Premium Image Management for Men』DVD監修(SONY PCL)、『NY流 魅せる外見のルール』(秀和システム) など。

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