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この連載も10回目です。
だれかを褒めることについて
考えたり研究すること自体が
自分にポジティブな作用をもたらす
んだなと、
再確認するこの頃です。
この話はまたどこかでします。
さて、
からは
「褒めの表現」に話題がうつっています。
褒めるとは、
相手の魅力を見つけて、
「何を褒めるか」が9割。
だけど、やっぱり
「どう褒めるか」も1割大事。という話でした。
12パターンの「褒めの表現法」の中から、
今日も4つほどご紹介します。
さて、「心の声だだもれ」という表現法からです。
これは、心の声が漏れてしまうぐらい、
相手に圧倒的な魅力がある。
ということを強調した表現法になります。
今回も、キャッチコピーを例に見てみましょう。
うまいんだな、
これがっ。
(サントリー)
90年代を代表するコピーです。
これは「風呂上がりにうまい。」
という客観的なコピーではなく、
このビールを飲んだ人の心の声が
だだもれなのがいい。
「おさえられない」「溢れ出る」うまさ
が伝わってきますよね。
これは、
言葉によるシズル感の演出
です。
シズル感とは、食べ物や飲み物を撮影するときに、
ハンバーグであれば肉汁が溢れる映像や、
ジュウウウと鉄板で焼ける音を、
強調することで表現される瑞々しさのこと。
「心の声だだもれ」も、
あなたの感情の瑞々しさが
ぎゅっと凝縮されます。
なので、相手を褒めるときも、
例えば「バイタリティあるよね」
ではなく、まるで独り言のように
「いや〜すごいなあ、バイタリティあるんだよな〜」
と言ってみる。
感情がほとばしっていますよね。
ただ、心から「相手のここがいい!凄い!」
という前提がないとこの手法はうまくいきません。
むしろ白々しくなります。
ですので、あなたの胸を打つほど、
魅力的な一面がみつかったときの、
とっておきのやり方として使ってください。
つづいて「リズム」。
これは褒め言葉を
リズミカルに表現することで、
相手に強く印象を残すやり方です。
キャッチコピーを見てみます。
なにも足さない。
なにも引かない。
(サントリー)
「なにも」が共通していて、
なおかつ文字数も一緒なので、
リズミカルです。
もうひとつ見てみましょう。
一瞬も
一生も
美しく
(資生堂)
「一瞬」と「一生」の
文字数、字面、響き、が共通しています。
やっぱり印象に残りますよね。
で、今見ながら思ったかもしれませんが、

